2012 Fiscal Year Annual Research Report
歯周病がメタボリックシンドロームに及ぼす直接作用の解析
Project/Area Number |
22592322
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
松原 達昭 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (30209598)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
成瀬 桂子 愛知学院大学, 歯学部, 准教授 (30387576)
小林 泰子 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (40418926)
菊池 毅 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (40421242)
野口 俊英 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (50014262)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 歯周病 / メタボリックシンドローム |
Research Abstract |
腹腔内脂肪蓄積をはじめとするメタボリックシンドロームを解消することは,動脈硬化性疾患の発症・進展予防に重要である.歯周病は,メタボリックシンドロームと関連することが,疫学研究を中心に報告されており,歯周病の存在がメタボリックシンドロームを誘導する可能性が示唆されている.本研究では,歯周病とメタボリックシンドロームの関連について実験的に証明する目的で,Sprague-Dawleyラットの両側上顎第2臼歯に絹糸を巻きつけ,プラークの停滞しやすい環境を人工的に作ることにより実験的歯周炎を惹起し,一定期間後にメタボリックシンドローム構成因子に対する影響を検討した. 歯周炎の有無が体重および血清コレステロール値には影響を及ぼさなかったが,実験的歯周病惹起4週間後の血糖,トリグリセリド値が,歯周炎群において有意に高いことを確認した.さらに,歯周炎惹起4週間後に胸部大動脈を摘出し,動脈への影響を観察したところ,歯周炎の存在が,動脈における炎症性サイトカインの発現を増強し,動脈内膜の血管内皮細胞表面への単球接着を有意に増加させることが明らかとなった. 以上の結果は,実験的歯周炎惹起が直接的に耐糖能異常,血清脂質異常と関連すること,またそれに付随して動脈硬化初期病変が誘導されることを示しており,歯周炎がメタボリックシンドロームに対し直接的に影響することが明らかとなった.すなわち、メタボリックシンドロームおよび動脈硬化性疾患患者における歯周病治療の重要性を示唆するものであると考えられた.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(15 results)