2011 Fiscal Year Annual Research Report
伸展刺激によりオキシタラン線維から遊離するLTBP-2の意義
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22592325
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Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
敦賀 英知 福岡歯科大学, 歯学部, 准教授 (30295901)
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Keywords | 細胞・組織 / 歯学 / 弾性系線維 / 細胞外基質 / 線維芽細胞 |
Research Abstract |
平成23年度は、mechanical stress付与により、オキシタラン線維上の複合体(LTBP-2・fibulin-5)の至適量の同定と、細胞と線維との関係を生化学的に解析した。歯根膜由来線維芽細胞を細胞伸展装置(ST-1400、ストレックス社)にて1/10Hz(6cycles/min)の伸展刺激を付与した。Fibrillin-1,LTBP-2,Fibulin-5の三重免疫沈降法によりFibrillin-1陽性のオキシタラン線維上にLTBP-2、fibulin-5の一部が共存していた。免疫沈降法によりFibulin-5とLTBP-2の結合を確認し、細胞伸展刺激により結合しているfibulin-5中のLTBP-2の量が約80%減少していることを生化学的に明らかにした。細胞伸展刺激によりFibrillin-1陽性のオキシタラン線維が方向性を持って凝集し、オキシタラン線維上のLTBP-2の染色性が減少することが明らかとなった。その際の減少したLTBP-2の量を定量した結果、細胞分画と呼応して約80%の減少を認めた。siRNAによりLTBP-2の発現を90%以上抑制するとオキシタラン線維の凝集は完全に抑制されたため、線維の凝集には必要最小限なLTBP-2が必要であることが確認できたため、平成24年度にはLTBP-2の抑制率を段階的に変化させ、至適なLTBP-2の量を免疫組織化学を用いて同定し、論文発表する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
最終目標である細胞伸展刺激により生じるオキシタラン線維の凝集に必要とされるLTBP-2の量がほぼ同定されつつあるため。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定通り、至適LTBP-2の量を免疫染色により確認し、最終的に論文発表を行う。
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