2010 Fiscal Year Annual Research Report
歯垢バイオフィルムの細菌動態に着目した初期齲蝕モニタリングシステム
Project/Area Number |
22592330
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
松山 順子 新潟大学, 医歯学系, 助教 (30293236)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹中 彰治 新潟大学, 医歯学系, 助教 (50313549)
佐藤 拓一 東北大学, 大学院・歯学研究科, 講師 (10303132)
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Keywords | 歯垢 / バイオフィルム / 初期齲蝕 / 齲蝕予防 / 小児 |
Research Abstract |
齲蝕発症初期段階の歯垢バイオフィルムでは、病原性細菌の増加に先立ち「齲蝕関連細菌群」が増加すること、健全歯面上バイオフィルムの細菌種と比較して量的・質的に違いがあることが報告されている。本研究ではこれに着目し、齲蝕発症初期段階における麺蝕関連細菌群をモニタリングし、バイオフィルムの細菌動態を明らかにするとともに、齲蝕発症リスクとの関連性を分析し、エビデンスに基づいた予防および口腔の健康維持・管理のための新しい指標とすることを目的としている。 今年度は、予備実験としてStreptococcus mutansおよびActinomyces orisを解析するためのプライマーの設計を行った。これらの細菌種は、初期齲蝕発生時のプラークバイオフィルムにおいて、重要な役割を果たしていると考えられている。培養した菌株から抽出したDNAをTemplateとして、16S ribosomal RNA遺伝子に特異的な塩基配列を用いた。さらに、それにより行ったPCR産物を制限酵素で処理、断片化し2%アガロース電気泳動で展開し、電気泳動パターンを確認した。 さらに、齲蝕初期段階における細菌動態を網羅的にモニタリングすることにより、齲蝕発症初期段階における歯垢バイオフィルムの細菌動態を明らかにするために、小児の歯垢を被験試料として解析を行っていく。現在、同意の得られた被験者から歯垢を採取し、-20℃に冷凍保存しているところである。今後、試料を継続的に採取するとともに、バイオフィルム中の細菌動態の解析を行っていく予定である。
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