2012 Fiscal Year Annual Research Report
咀嚼刺激による脳由来神経栄養因子を介した生活習慣病抑制効果に関する研究
Project/Area Number |
22592334
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
河原 和子 広島大学, 医歯薬保健学研究院, 助教 (20034209)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
二川 浩樹 広島大学, 医歯薬保健学研究院, 教授 (10228140)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 肥満・糖尿病 / メタボリック / 生活習慣病 / TSODマウス / 咀嚼 / 糖代謝 / 脂質代謝 / DNAチップ |
Research Abstract |
エネルギー代謝性の生活習慣病への咀嚼の作用について世間で度々取り上げられるが、語られる内容は専ら食事中の咀嚼による満腹中枢活性化に関係する事項である。H24年度に我々は、咀嚼負荷習慣の代謝関連遺伝子発現への影響の有無を明らかにする目的で動物実験を行い、膵臓と肝臓のほか、耳下腺ならびに顎下腺を対象に加えて、DNAチップ解析を実施した。 肥満・糖尿病モデルマウスTSOD♂ (以下肥満マウス)及び同系統の正常マウスTSNO♂を、同一組成の固型飼料と粉末飼料で8週齢から3ヶ月間飼育し、経時的に随時血糖検査とブドウ糖試験を行って各個体の耐糖能特性を確認した。サンプリングは、前夜から絶食させた動物にブドウ糖液を体重1kg当り1gを腹注投与し所定の時間に組織を採取して液体窒素にて凍結した。遺伝子発現比較は各群3匹または4匹で行い、解析には194ヶの糖・脂質代謝関連遺伝子を搭載したマウスメタボリックDNAチップ(三菱レイヨン株 ジェノパール)とチップ解析ソフト等を用いた。【結果】膵臓、肝臓、顎下腺試料では、固型飼料と粉末飼料飼育マウス間で発現レベルに有意差(p<0.05)のある遺伝子は0または少数であった。しかし耳下腺については多数の遺伝子が比較群間で有意差を示した。固型飼料飼育と粉末飼料飼育との比較では、正常マウスで114ヶ、肥満マウスで71ヶの遺伝子の発現レベルに有意差が認められ、有意差のあった遺伝子では、シグナルはいずれも固型飼料飼育>粉末飼料飼育であった。また固型飼料で飼育したマウス間の比較では54遺伝子に有意な発現差が認められ、シグナルは全て正常マウス>肥満マウスであった。以上の結果から、1)咀嚼負荷習慣は耳下腺の糖・脂質代謝関連遺伝子の発現に影響すること、2)肥満マウスの耳下腺では正常マウスに比べて糖・脂質代謝関連遺伝子の発現活性が低い可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)