2012 Fiscal Year Annual Research Report
DNA多型による法歯学的個人識別精度の確実な進展を目指して
Project/Area Number |
22592345
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
水口 清 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (00133380)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
花岡 洋一 東京歯科大学, 歯学部, 准教授 (30180912)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ミトコンドリアDNA多型 / Y染色体多型系統 / X-STR多型 / multuplex-PCR / 日本人 / マレー人 / Complex case / 変性DNA |
Research Abstract |
本年度の成果を研究目的ごとに分類すると、(1)日本人及びマレー人のミトコンドリアDNA(mtDNA)多型の全ゲノム配列論文については、いくつかの試料が未決定であるが、いくつかの新しい系統を見出した。(2) Y染色体多型の系統のSNP検査についてはJSNP databaseに登録された126種類の全マーカーについて、変性DNAに適した検出方法を検討し、Y多型系統との関連を明らかにして論文として掲載した。さらに16種類のY-STR kitの多型との相関の論文を作成中であるが、23ローカスのY-STR kitが販売されたため、予定していた7種類のY-STRとともに、現在検討中である。(3) Argus X-12 kitにより、マレー人のX染色体多型が既報のアジア人、ヨーロッパ人とは異なる特徴を表すことを論文として示した。(4) X染色体多型についてArgus X-12 kitを補完してそのlocus数を増やし、4ヶ所の近接座位に2ヶ所のハプロタイプを追加し、さらにローカス数を増やした論文を現在投稿準備中である。(5)1箇所のX-STR blockの前後と内部の8つのX-SNP検査を行いX-SNPの有効性を検証した。 (6)高度変性DNAからのmtDNA 多型検査法を、実用に供しながら検討してきたが、系統により、ある1箇所に集中して増幅されない部分が現れるという不思議な現象に遭遇し、現在その解決に苦慮している。これは他の多型検査にも影響するため、現在その他の変性DNA多型検査を後に回している。本研究のmtDNAとY多型およびX染色体多型の成果は、刑事事件や厚労省の南方アジア戦没者遺骨の鑑定における身元不明死体が日本人か否かの推定、厚労省や外務省の常染色体多型検査ではできない複雑な事例の解決に役立ててきている。総合的に、実用上に極めて有用性の高い研究成果を得てきたものと確信している。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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