2011 Fiscal Year Annual Research Report
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22592353
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Research Institution | Fukuoka Women's University |
Principal Investigator |
高橋 徹 福岡女子大学, 人間環境学研究科, 准教授 (80324292)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野塚 実 神奈川歯科大学, 歯学部, 教授 (90084780)
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Keywords | 咀嚼 / 米 / fMRI / 摂食量 / 咀嚼能力 / 咀嚼物 |
Research Abstract |
本研究は、咀嚼と肥満の関係をセルロース添加加工米を用いてfMRIから明らかにすることを目的としていた。しかし、咀嚼時のfMRI画像の解析が困難であった。昨年度はセルロース添加加工米の成分分析や咀嚼物の物性への影響を明らかにし、本年度はセルロース添加加工米が摂食量を減少することをヒトで再度確認して、さらにセルロース添加加工米の中の成分の中でアミノ酸に着目して実験を行った。fMRI測定時の試料については液体しか使用できないため、アミノ酸水溶液を用いた。アミノ酸水溶液を0.6ml摂取した場合の脳の賦活化部位の測定をfMRI(1.5T MRI SIGNA MRI/i EchoSpeed 1.5,GE Medical Systems, Fairfield, CT, USA)で測定した。被験者9人用いて、マトラボ上でSPM5を用いて解析を行った。アミノ酸溶液についてはうまみ物質であるグルタミン酸に着目した。0.2mmol/Lの濃度のグルタミン酸溶液を用いたが、満腹中枢である視床下部腹内側核の賦活化は認められなかった。 また、咀嚼自体にも着目した。咀嚼能力が低下すると、食べることや話すことが困難になり、やがて寝たきりになるリスクが上昇する。そこで、咀嚼能力測定器の開発も行った。咀嚼能力測定器は、唾液分泌量、食べ物の破砕具合、アミラーゼ活性が反映する咀嚼物の物性を測定するものである。落球粘度計を改良した試作機を作製したが、咀嚼物の量が20ml程度必要であった。さらに少量の試料で咀嚼能力を測定するために、現在、生コンクリートの物性測定などに使われていた理論を用いて、現在改良型の設計を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初は咀嚼時の脳の活動をfMRIで測定する予定であった。ところが、振動から、fMRIで咀嚼時の脳活動解析自体を疑問視する風潮があり、方向転換を強いられている。セルロース添加加工米の摂食抑制についてはヒトで実験しており、セルロース添加加工米の成分分析や咀嚼物の物性に与幻る影響を明らかにしてきた。昨年度は、食品成分と脳の活動をfMRIで測定したが、満腹中枢との関連は認められなかった。今後は、咀嚼能力測定器の開発も試みる。咀嚼能力測定器は、高齢者などに見られる咀嚼能力低下を早期に発見する機器であり、早期に咀嚼能力低下を検知して咀嚼能力を保持増進することができれば、健康寿命を延ばすことが可能である。
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Strategy for Future Research Activity |
咀嚼能力測定器の開発を目標とする。咀嚼能力測定器に関しては既に試作機を作成しており、改良型の設計を行っているところである。咀嚼能力の低下は高齢者で多く見られ、食べ物の摂取が困難になる可能性が高い。咀嚼能力を早期に発見することができれば、トレーニング等で咀嚼能力を改善することが可能である。これまで咀嚼能力の測定は、咀嚼後のせんべいの粒度分布や、咀嚼後のグミ中のグルコース濃度等から測定されることが多い。これらはいずれも粒子を小さく粉砕する力を測定している。しかし、咀嚼能力には、唾液の分泌能力や唾液アミラーゼ活性も関わる総合的な指標が必要である。そこで、咀嚼能力を総合的に測定できる機器の開発を目的とした。咀嚼能力測定器は、健全な被験者を基に、段階的に咀嚼回数などを変えて咀嚼物の物性測定から評価する。
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Research Products
(18 results)
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[Journal Article] Association of circadian disruption of sleep and night shift work with risk of cardiovascular disease
Author(s)
Ram B.Singh, Baby Anjum, Rajiv Garg, Narsingh Verma, Ranjana Singh, Abbas A Mahdi, Raj K.Singh, Fabien De Meester, Agnieszka Wilkzynska, Suniti Dharwadkar, Toru Takahashi, Douglas W Wilson
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Journal Title
World Heart Journal
Volume: (印刷中)
Peer Reviewed
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[Journal Article] Association of circadian disruption of sleep and nutritional factors with risk of cancer
Author(s)
Baby Anjum, Ram B.Singh, Narsingh Verma, Ranjana Singh, Abbas A Mahdi, Raj K Singh, Fabien De Meester, Agnieszka Wilkzynska, Toru Takahashi, Suniti Dharwadkar, Douglas W Wilson
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Journal Title
The Open Neutraceutical Journal
Volume: (印刷中)
Peer Reviewed
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[Journal Article] Association of high w-6/w3 fatty acid ratio diet with causes of death due to non-communicable diseases among urban decendents in North India
Author(s)
Jan Fedacko, Viola Vargova, Ram B Singh, Baby Anjum, Toru Takahashi, Miki Tongnuka, Suniti Dharwadkar, Surendra Singh, Vijendra Singh, Shallendra K Kulshresth, Fabien De Meester, Douglas W Wilson
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Journal Title
The Open Neutraceutical Journal
Volume: (印刷中)
Peer Reviewed
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[Book] Dietary fiber and Health, CRC press, US2012
Author(s)
Toru Takahashi, Mari Noborikawa, Sen-ichi Oda, Satomi Maruyama, Tomoko Koda, Miki Tokunaga, Mitsuko Naoi, Kazuya Kitamori
Total Pages
10
Publisher
Capter 14. Digesta viscosity and glucose behavior in the small intestine lumen