2012 Fiscal Year Annual Research Report
人はフッ素利用にリスクを感じているのか、どのくらい大きさで、どんなものかを調べる
Project/Area Number |
22592356
|
Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
筒井 昭仁 福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (90018937)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀口 逸子 順天堂大学, 医学部, 助教 (50338399)
安藤 雄一 国立保健医療科学院, 生涯健康研究部地域保健システム研究分野, 上席主任研究官 (80168046)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 水道水フロリデーション / リスク認知 / 歯科専門家 / 知識 / 態度 |
Research Abstract |
目的:ウォーターフロリデーション(以下WF)について、日本でできない理由、どうすればできるかについて歯科専門家の意見を聴取、整理する。 方法:H24年度は質問紙調査を行うとしたが、対象地域としたWFを推進する地区でWF実施への啓発活動に反応して反対運動が活発化した。行政にとっても非常にセンシティブな問題となり、一般住民を対象とした調査ができない状況となった。そこで申請段階で調査対象予定に入っていた歯科保健関係者を集めて、リスク認知の背景要因を探った。 対象:フッ化物利用の普及を推進する歯科関係者(歯科診療所、大学、行政等勤務者)69名を対象とした。8グループに分け、WFのできない理由、実施するための道すじの2つをテーマに約3時間のポストイットを利用したグループワークを行った。それぞれ模造紙に系統的に貼られた335枚、250枚のポストイットを収集し解析した。3か月後に解析結果を参加者の代表13名を含む関係者19名に報告し、さらに意見を聞き取った。 結果:わが国のWF未実施理由として、歯科専門家が住民にWFをアピールするための情報を持っていないという教育の問題、これ以上う蝕が減少することを恐れて推進しないという職業上の倫理的な問題などが挙げられた。実施の道すじでは、先ずは、歯科関係者を対象とした研修の実施、さらに医院待合室や、地域のお祭りの場などにフッ化物濃度を調整した水(以下F水)を置いて飲用を勧めるなどが挙げられた。これは22年度の母親対象調査で得られたF水の飲用経験はWFのリスク認知度を下げていたことに通じるものであり、啓発の手立てとして有効であろうことが示唆された。 結論:WF未実施の理由として、歯科関係者にWFに関する知識・理解、および職業上の倫理感の不足が挙げられた。先ずは歯科関係者に情報を身につけさせ、F水飲用を勧めることなどで住民・関係者の啓発を進めることが必要である。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(2 results)