2012 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者の咀嚼能力の向上による全身の健康状態改善・医療費抑制効果についての介入研究
Project/Area Number |
22592357
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Research Institution | National Institute of Public Health |
Principal Investigator |
守屋 信吾 国立保健医療科学院, その他部局等, その他 (70344520)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 宏子 国立保健医療科学院, その他部局等, その他 (10183625)
越野 寿 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (90186669)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 高齢者 / 地域 / 口腔の健康 / 全身の健康 / 咀嚼能力 / 医療費 |
Research Abstract |
地域自立高齢者334名を対象とて,口腔と全身の健康状態の関連性を調べるための調査を行った.参加者のうち一年に国民健康保険に加入していた65歳から84歳までの259名を対象として,医療費に関する調査を行った。口腔内の項目として,歯周病の進行度(CPI),残存歯の咬合支持域(アイヒナーAの群,B1~B3の群,B4およびCの群の3群に分けた)を用いた.口腔の主観的健康感については,「良い」「あまり良くない」「良くない」と答えた 3群に分類した. 外来医療費の平均値は,口腔の主観的健康感が「良い」(59%)で2.61±2.69(×105)円,「あまり良くない」(32%)で3.17±2.52(×105)円,「良くない」(9%)で3.61±2.33(×105)円であった(P=0.006).入院医療費では,有意な関連はみられなかった.多項ロジスティック解析により,年間の歯科を除いた外来医療費20万円未満を基準とした時,20万円から40万円未満になることに対して,口腔の主観的健康感が,「良い」に比べて「良くない」はオッズ比5.3(P=0.01)となり,40万円以上になることに対して,「良い」に比べて「良くない」はオッズ比4.5 (P=0.037)となった.CPIおよび残存歯咬合支持域と医療費との間に,有意な関連性は見られなかった. さらに,地域自立高齢者702名を対象に,自己評価咀嚼能力と医療費との関連性について調べた.自己評価咀嚼能力が不良な者では良好な者に比べ,1年間の入院医療費が,多変量解析により年齢,性別,社会的要因,全身疾患の影響を除外したうえでも,有意に高いことが示された.30万円より高額になることに対して,自己評価咀嚼能力が「良好」に比べて「概良」,「不良」はオッズ比3.04(P<0.01)となった.咀嚼能力の良否は、入院医療費に関連する一つの因子であることが示唆された.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)