2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22592385
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
石川 陽子 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 准教授 (40453039)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西郡 仁朗 首都大学東京, 人文科学研究科, 教授 (20228175)
安達 久美子 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 教授 (30336846)
三枝 令子 一橋大学, 法学研究科, 教授 (60215580)
成瀬 和子 神戸市看護大学, 看護学部, 准教授 (70307122)
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Keywords | 外国人看護師 / 異文化適応 / インドネシア / フィリピン / EPA(経済連携協定) |
Research Abstract |
平成23年度は前年度の情報収集の対象を拡大してEPA看護師候補者の職場適応の実態を明らかにするとともに、フィリピン、インドネシアにおける看護教育カリキュラムの調査を行い、EPAによる看護師候補者が国家試験合格のために必要な補完教育について明らかにすることを目的とした。 インドネシアについては、前年度に学内研究費により、本学と大学間協定のあるインドネシア教育大学を訪問しカリキュラムを入手し、分析を行ったため、本年度は教科書を入手し、学習内容を分析した。 フィリピンについては、フィリピン看護協会が詳細なカリキュラムをホームページで公開しているため、他の文献と合わせ分析を行った。その結果、2009年のカリキュラム改正前には老年看護学は含まれておらず、改正後も在宅看護学は教授されていないことが明らかになった。 大学間連携と文献等により送り出し国の基礎教育の状況が明らかになったため、外国人看護師を多く受け入れている英国におけるONP(Overseas Nurses Program)の実態調査としてロンドンシティ大学およびボーンマス大学の担当者に面接調査を行った。開発途上国(インド、フィリピン、南アフリカ等)からの看護師は言語的障壁が高いこと、看護師としての自律性が低いと評価されていた。ONPコースはNMC(Nursing and Midwifery Council)に認定された大学が行っており、能力の評価方法も確立されており、外国人看護師の適応促進のための看護系大学の担う役割モデルが示されていた。 さらに今年度は、EPAのインドネシア人看護師候補者が特に宗教上(イスラム教)を周囲に理解されないために困難を感じることが多いことから異文化紹介のパンフレットを作成した。また、看護師国家試験対策のための必修問題の参考書を研究協力者らと共に作成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
EPA看護師候補者の抱える問題は個別の情報収集等から明らかにされたが、量的、質的な分析に至っていない。また周囲への異文化理解の促進するためパンフレットの作成、参考書の作成を行ったがその効果については検証していない。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度はグループインタビューからEPA看護師候補者の直面する問題を質的に分析する。また昨年度に作成した異文化理解のパンフレットおよび国家試験対策参考書の効果について検証する。
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Research Products
(4 results)