2010 Fiscal Year Annual Research Report
1年目・2年目看護師の職場適応を促進および維持するための介入プログラムの検討
Project/Area Number |
22592393
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
白尾 久美子 静岡県立大学, 看護学部, 准教授 (80269703)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 桂子 愛知県立大学, 看護学部, 教授 (80143254)
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Keywords | 新人看護師 / 2年目看護師 / 介入プログラム / 職場適応 |
Research Abstract |
新人看護師自身がストレス反応を把握し、その要因について客観的に自己評価を行い、具体的な対策を考えることができることを目標に、介入プログラムを実施し、自記式無記名質問紙調査によって(就職後3ヶ月、6ヶ月、12ヶ月)評価し、介入プログラムの効果と分析を継続して実施した。 新人看護師はストレスを抱えたまま2年目を迎え、2年目看護師としての成長に影響を与えることが危惧される。そこで2年目の看護師の成長への促進因子や阻害因子を把握するために、2年目看護師の就職後1年6か月目の体験を明らかにした。 A県の8病院に2009年4月に就職した2年目看護師16名を協力者とした。各8名に対してグループ面接を9月に行い、データを収集し、仕事のやりがい・困難・取り組み方について尋ねた。分析は類似した内容ごとにサブカテゴリー、カテゴリーを生成した。倫理的配慮として、各病院の看護部長に研究依頼を行い、研究協力者の推薦を依頼した。 就職後1年6か月を経過した2年目看護師の体験として、「チームの一員となることがもたらす安らぎと緊張」、「自分なりにこなせる1日の仕事」、「ステップアップによるやりがいと苦悩」、「先輩からの2年目であることの意識づけ」、「先輩の援助からの巣立ちと戸惑い」、「自身の成長への関心」、「根拠に基づく重要性の気づき」、「自分なりの仕事への取り組み姿勢」、「見出し始めた将来への展望」の10のカテゴリーを抽出した。 就職して1年6か月が経過し、自分自身の成長を確認しながら、実践を通して根拠の大切さに気づき、おおよその技術は一人で実施できる自信を持ち始めていた。しかしながら、すべてが順調に成長に向かっているのではなく、抽出されたカテゴリーには、2年目看護師としての成長を促進する側面と阻害因子となる側面が存在していた。2年目看護師が順調に成長を遂げるには、阻害因子をいかに成長因子として導くのか課題となる。
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