2012 Fiscal Year Annual Research Report
1年目・2年目看護師の職場適応を促進および維持するための介入プログラムの検討
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22592393
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
白尾 久美子 静岡県立大学, 看護学部, 准教授 (80269703)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 桂子 愛知県立大学, 看護学部, 教授 (80143254)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 新人看護師 / 職場適応 / ストレス |
Research Abstract |
2年目の看護師の成長への促進因子や阻害因子を明らかにし、学会および対象施設に対して報告を行った。 新人看護師に対しては、連年通り介入プログラムを実施した。認知ストレス尺度の改定を行った。4下位尺度の「新看護実践能力」12項目(旧9項目)、「新人間関係」13項目(旧6項目)、「新対患者」4項目(旧3項目)、「新業務量」8項目(旧7項目)とし、新たに「自己学習・研修」4項目を加え、旧尺度4領域25項目から暫定的な5領域41項目を設定した。尺度構成にあたり、まず項目分析(天井・床効果、G-P分析、I-T相関)により「看護実践能力」と「人間関係」より5項目を削除した。次に因子分析(主因子法・バリマックス回転・5因子設定)により因子負荷量.400以下の項目を除外項目とした。信頼性はクローンバックα係数を算出した。妥当性は、因子妥当性として探索的因子分析を行い、設定した5因子構造について確認し、併存的妥当性として各尺度と改定前ストレス認知尺度の合計点との相関関係を算出した。分析時の有意確率はp<.01とし、統計ソフトPASW18を使用した。倫理的配慮については文書により説明し、調査票の返送をもって研究への同意を得たものとした。なお、本研究はA大学研究倫理審査委員会の承認を得て実施した。 探索的因子分析の結果、改訂版ストレス認知尺度は、「看護実践能力」12項目、「人間関係」9項目、「対患者」3項目、「業務量」8項目、「自己学習・研修」4項目の5下位尺度36項目で構成された(累積寄与率50.4%)。改訂版は「自己学習・研修」を含め12項目が新たに加わった。クローンバックのα係数は.808から.898であった。改訂版の下位尺度と改定前ストレス認知尺度の合計との相関関係はr=.541~.800であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新人看護師の職場適応に関しては、例年通り介入プログラムを実施し、ストレス状況は就職後12ヶ月において順調に低下をみせた。さらに今年度は、共同研究者の作成した新人看護師の認知ストレス尺度の改訂版を考案した。その結果、5下位尺度36項目の改訂版の認知ストレス尺度が完成した。 以上の点より、本研究の目的である、新人看護師の職場適応を目標とした介入プログラムを継続は実行され、さらに2年目の看護師に対するストレスモデルを構築については、原案となる、2年目の看護師の就職後2年間の成長を促進する要因と妨げる要因の把握を行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は最終年となるため、新人看護師の介入プログラムについては、まとめとして論文を作成し、改定版の認知ストレス尺度を使用し、さらなる職場適応を促進する。 2年目については、本研究の目的である、2年目看護師の職場適応を促進するための介入モデル案を作成する。
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Research Products
(1 results)