2011 Fiscal Year Annual Research Report
点滴静脈内注射の実践的技術習得のための教育プログラムの開発
Project/Area Number |
22592406
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Research Institution | Yamaguchi Prefectural University |
Principal Investigator |
原田 秀子 山口県立大学, 看護栄養学部, 講師 (10347651)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中谷 信江 山口県立大学, 看護栄養学部, 講師 (40305800)
田中 周平 山口県立大学, 看護栄養学部, 講師 (50382388)
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Keywords | 点滴静脈内注射 / 教育プログラム / 基礎看護教育 / 技術習得 / ビデオ映像 / 卒前プログラム |
Research Abstract |
点滴静脈内注射の技術を習得するための教育プログラムの改善を行うことを第1の目的として取り組んだ。今年度の主な改善点として、授業後の自主練習時に、練習場面の振り返りをグループ単位で行う時間を確保するとともに、練習場面のビデオ映像を用いた振り返りを行ってもらった。練習場面での振り返りによる気づきは、振り返りの際何を重要視しているかによって(1)手順重視型、(2)根拠重視型、(3)経験重視型、(4)学習方法の工夫提案型の4つの視点から分類した。その結果、手順重視型の記載が最も多く、手順として抜けなく行うことを重要視していることがわかる。経験重視型の記載は手順重視型に続いて多く、物品配置、刺入に伴う手技で多かった。実際の体験から効率的な物品配置や刺入のコツに気づけていることがわかった。根拠重視型と学習方法の工夫提案型の記載は4つの型の中では少なかった。学習方法の工夫提案型の記載の中で、根拠にもとづいた練習の必要性を実感している記載も多くみられたことから、根拠にもとづいた学習ができるような工夫をすることが課題である。練習場面のビデオ映像を用いた振り返りを分析した結果、<自分の行動の傾向に気づく><刺入に伴う手技><実施時の患者への説明><タイミングがつかみにくい手技>をはじめとする11のまとまりに分類できた。<刺入に伴う手技>についての記載は全記載中最も多く、細部の手技の中でも客観的に観察することで改善点に気づきやすいことが示唆された。次いで多かった<自分の行動の傾向に気づく>についての記載は練習時の気づきにはみられなかった。話し方や癖など無意識のうちに行っていることは自分では気づきにくい点であることから客観的な視点からのフィードバックが重要であることが示唆された。昨年度、点滴静脈内注射の技術習得のための教育プログラムを実施した4年生を対象に、動画教材の視聴とeラーニングを中心にした自己学習を卒前トレーニングとして行うことで一度修得したレベルまで技術の修得レベルを引き上げる効果があるかどうかを検証することを第2の目的として取り組んだ。実施場面をビデオに撮影し、それをもとにトレーニング前後での変化を分析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
H23年度の計画に記載している教育プログラムの評価に必要なデータの収集は行っているが、その分析が練習場面の振り返りの気づきからの分析にとどまっているため
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Strategy for Future Research Activity |
1.収集したデータの分析を進め、H23年度に実施した教育プログラムの評価を行う。 2.卒業前の技術トレーニングのプログラムの実施をH24年3月に行いその結果を現在分析中である。対象者が5名と少なかったため、プログラムの有効性を5名の結果から検証することは難しいと考えているが、今後一人一人のトレーニング前後での変化を分析することで、1度習得した技術のうち1年以上経過した時点でも定着しているもの、低下しているものを明らかにし、その背景についても考察する予定である。その結果をふまえ卒業前の技術トレーニングでどこを強化すればよいかを検討する。
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Research Products
(1 results)