2010 Fiscal Year Annual Research Report
臨床研究コーディネーターによる被験者ケアの構造に関する研究
Project/Area Number |
22592411
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
小原 泉 自治医科大学, 看護学部, 准教授 (80266642)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本田 芳香 自治医科大学, 看護学部, 教授 (80307123)
森下 典子 国立病院機構大阪医療センター, 臨床研究センター, 看護師長
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Keywords | 看護学 / 臨床研究コーディネーター / 被験者ケア |
Research Abstract |
臨床研究コーディネーター(以下、CRC)による被験者ケアの構造を明らかにするため、グラウンデットセオリーアプローチを用いて、データ収集およびデータ分析を行った。研究対象者は、a.データ収集の時点でCRCとして臨床研究の支援業務を行っている、b.看護師、薬剤師、臨床検査技師など、何らかの医療職免許を有する、c.CRC養成教育として、日本看護協会などによる初期の導入教育を受けている、d.本研究への協力について、文書同意が得られているという条件を満たす者である。 6名のCRCよりインタビューガイドを用いた半構造化面接あるいは参加観察によってデータを収集した。インタビューガイドに含まれる質問項目は、(1)被験者へのケアの中で印象的だった場面を時間の流れに沿って話して下さい、(2)被験者ケアについてやりがいを感じていること、工夫していること、困難と感じていることを実際の場面を挙げて話して下さい、等である。継続分析を行った結果、仮カテゴリーとして「関わる人たちの納得をつくりだす」「有害事象の把握にとどまらない」「診察前に何もかもお膳立てをする」「ケアの隙間をうめる」等が抽出された。 これらの仮カテゴリーは、CRCによる被験者ケアにおいて特徴的である可能性があり、納得をつくりだす度合い、有害事象以外のことの把握の度合い、お膳立ての度合い、ケアの隙間などのプロパティとディメンションを用いてさらに継続比較分析を行うことよって、CRCによる被験者ケアの構造が状況の特徴を踏まえて明らかとなる可能性がある。
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