2011 Fiscal Year Annual Research Report
外来化学療法を受けるがん患者の心身緊張緩和を促進させる看護モデルの開発
Project/Area Number |
22592443
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
菅野 久美 岡山大学, 大学院・保健学研究科, 助教 (20404890)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋元 典子 岡山大学, 大学院・保健学研究科, 教授 (90290478)
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Keywords | がん / 看護 / 外来化学療法 / 心身の緊張 / psychosomatic |
Research Abstract |
本研究の全体構想は、外来化学療法を受けるがん患者の心身の緊張を緩和するとともに緩和を促進する看護モデルを開発し、外来化学療法の標準的なケアとすることである。そのため、研究目的として、1.外来化学療法を受ける患者が体験している心身の緊張の状態と緩和のための対処を明らかにする。2.1の結果に基づき看護実践内容について抽出し、外来化学療法を受けるがん患者の心身の緊張を緩和するとともに緩和を促進する看護モデルを構築することを挙げた。 本年度は、前年度に検討した方法で、データ収集と分析を実施した。この中で、文敵検討および質的研究者からのスーバーバイズを受け、目標を「外来化学療法を受けるがん患者の心身の状態と心身緊張緩稲のためう対処を明らかにする」と一部修正を行った。 平成23年4月よりフィールドの調整に入り、所属機関および関連施設の倫理委員会で承認を受け、都道府県がん診療連携拠点病院であるA大学病院腫瘍センター外来化学療法室で調査を開始した。対象者8名(男性1名、女性7名)からデータを得て、対象者の特性を記述統計で示した。また、面接法で得た質的データは、修正版グラウンデッド・セオリー法の分析手順に沿って、概念生成を行っている。これらには、心身緊張がもたらす具体的な症状、自覚されにくい特徴、日常生活の中で緊張と緩和の変化、直接的な対処方法、間接的な対処方法などが現れていると考えられる。中でも、自覚されにくい筋緊張の存在が明らかとなることで、具体的な看護ケアの検討へ結びつくことが期待される。今後は、さらにデータ収集を重ねて生成した概念をカテゴリー化し、構造化した結果を基に、看護支援モデルを作成予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究1のデータ収集をほぼ完了し、データ分析を行っている。この結果を基に研究2を開始するが、今年度で看護支援モデルの作成と検討を行える見通しである。
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Strategy for Future Research Activity |
研究1の対象者を20名程度としたが、分析テーマを修正し得られた概念を検討した結果、予定数を10~15名へ変更し第2段階の研究2を進めていくこととする。研究2では研究1の結果を基に、文献検討を加えて看護支援モデルを作成する。その際、がん看護専門看護師、認定看護師、化学療法室看護師からの協力を得るとともに、質的研究専門家のスーパーバイズを受けながら実施し、介入に向けての準備も行う。
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