2012 Fiscal Year Annual Research Report
集学的治療を受ける食道がん患者に対するがんリハビリテーション看護プログラムの構築
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22592444
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
森 恵子 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (70325091)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
雄西 智恵美 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (00134354)
秋元 典子 岡山大学, 保健学研究科, 教授 (90290478)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 食道がん / 集学的治療 / がんリハビリテーション看護 |
Research Abstract |
本研究の全体構想は、集学的治療を受ける食道がん患者の実状に即したがんリハビリテーション看護プログラムの構築を行うことである。 食道切除術後の回復過程において術後補助療法を受けた患者の術後生活再構築過程は、昨年までの研究の結果患者は、≪生活圏の狭小化≫を伴う体験に対して、≪命と引き替えに生活圏の狭小化を受け入れ自分流の暮らし方を獲得する≫という過程であることが明らかとなった。この結果より、このプロセスを促進するための看護援助について検討した結果、≪生活圏の狭小化≫を最小限に食い止めるための看護援助として、①予期的指導の有効性を考慮した意図的な介入、②術後、摂食機能低下とそれが引き起こす日常生活上の変化および不快症状が現実になった場合の介入、が必要であることが示唆されたが、術前に自覚症状のない患者の場合、無用な恐怖や心配を与える可能性があるため、説明は慎重に行う必要があることが考察された。 次に、術後生活再構築過程を促進する看護援助として、生活圏の狭小化を最小限に食い止めるための看護援助、長期的・継続的な看護介入の必要性が示唆されたことから、具体的な援助方法として、①食べる楽しみを取り戻せ、回復への期待、回復の実感が得られる支援、②外来受診時や電話訪問による患者の体験の傾聴、③家族、友人からの援助協力を求める支援、④ピアサポートの活用、⑤がんサロンの運営、等の支援が必要であることが示唆された。最終年度の次年度は、この具体的な支援を実施に、集学的治療を受ける食道がん患者の療養プロセスの中で実施し、評価を明らかにしていきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実施に際して提出している研究計画書に沿って研究を実施しており、研究の進捗状況は、おおむね研究計画書に沿っていると評価している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、本年度明らかになった具体的な看護介入方法について吟味し、実際に集学的治療を受ける食道がん患者、すなわち、食道切除術後の回復過程において術後補助療法を受けた患者に適用していく予定。申請者の勤務施設が変わったため、データ収集施設と、介入施設が異なることとなるが、介入実施予定施設における特徴も踏まえたうえで、介入を実施していく予定。
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Research Products
(1 results)