2012 Fiscal Year Annual Research Report
在宅ターミナルケアに携わる訪問看護師の卓越した看護実践能力の抽出と教材作成の試み
Project/Area Number |
22592457
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Research Institution | Yamaguchi Prefectural University |
Principal Investigator |
田中 愛子 山口県立大学, 看護栄養学部, 教授 (10285447)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩本 テルヨ 西南女学院大学, 保健福祉学部, 教授 (80285444)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 訪問看護師 / 看護実践能力 / ライフレビュー / 教育教材 / 評価 |
Research Abstract |
本研究の目的は、在宅ターミナルケアに携わる熟練訪問看護師の卓越した看護実践能力を抽出し、それに基づく教材を作成し、教育効果の検討をすることである。すでに、末期がん患者A氏とその妻に許可を得て、ライフレビューの場面と安楽を目的とするリンパマッサージの場面を撮影した。また訪問看護師自身が考える臨床で必要な実践能力の語りを撮影し、DVDに収めた。 今年度は、作成したDVDが、訪問看護師や看護学生の教育教材として有用であるかを検証する目的で、訪問看護師、看護学生を対象にDVDの効果を検討した。 B病院およびC訪問看護ステーションに勤務する7名の訪問看護師の質問紙調査と面接の結果、本DVDで看護の実際を視聴することにより、視聴者が自分自身のケアを振り返り評価することができることがわかった。また、DVDの感想では、自然に患者の言葉を引き出しながらケアを行っている訪問看護師の卓越性が語られた。 D、E看護系大学159人の学生の感想の記述からは、訪問看護師の関わりを視聴して、【患者と家族の希望を支える】【患者の思いを引き出す】【より安楽に】【患者と家族を中心に考える】【家族への感謝の気持ちを引き出す】等の実践能力を見出していることがわかった。学年別にみると、1年次生は、「コニュニケーション能力」や「訪問看護師の高い技術」に関心を持ち、4年次生は話の内容やライフレビューを通して、A氏の思いを引き出しながら、「A氏自身の人生を肯定的に振り返る」サポートをしていること、「A氏がやりたいことをやれるような関わり」や「明日につながる関わり」をとおして、A氏の希望を引き出していることに注目するなど、A氏の人生への関わりに関心が向いている傾向が見られた。 以上の結果から、今回作成したDVDは、訪問看護師および看護学生が訪問看護師の役割とその実践能力を学ぶことができる教育教材であったと評価した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)