2011 Fiscal Year Annual Research Report
慢性病とともに生活する人の元気感と病い感-尺度開発と健康感との関係-
Project/Area Number |
22592465
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
中野 実代子 昭和大学, 保健医療学部, 講師 (80364173)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下司 映一 昭和大学, 保健医療学部, 教授 (50192050)
入江 慎治 昭和大学, 保健医療学部, 講師 (90433838)
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Keywords | 看護学 / 慢性看護 / 健康観 / 尺度開発 |
Research Abstract |
糖尿病患者300名を対象に、(1)本研究により開発した尺度(元気感および病い感)と既存の翻訳尺度であり健康尺度であるSF-36との関係、(2)開発尺度と国内で開発された慢性病をもつ人の健康を査定する質問紙(HQ)との関係、(3)開発尺度間(元気感と病い感)の関係について相関係数を用いて明らかした。 元気感とSF-36の8つの下位概念との相関係数は0.305から0.747であり、SF-36の2因子との関係は、「身体的健康」0.343(p<.01)、「精神的健康」0.735(p<.01)であった。病い感とSF-36の8つの下位概念との相関係数は-0.431から-0.763であり、SF-36の2因子との関係は、「身体的健康」-0.533(p<.01)、「精神的健康」-0.730(p<.01)であった。HQとの相関係数は、「元気感」0.844(p<.01)、「病い感」-0.801(p<.01)であった。元気感とHQの下位尺度との関係は、「充実感」0.829(p<.01)、「体調の良好さ」0.759(p<.01)、「安らぎ」0.597(p<.01)であった。元気感とHQの3つの下位尺度のうち、2つの下位尺度を制御変数とした残り1つの下位尺度との偏相関係数では、「充実感」とは0.607(p<.001)と比較的強い正の偏相関関係があったが、「体調の良好さ」0.153(p<.05)、「安らぎ」0.149(p<.01)であった。病い感とHQの下位尺度との相関関係は、「充実感」-0.801(p<.01)、「体調の良好さ」-0.709(p<.01)、「安らぎ」-0.612(p<.01)であったが、偏相関係数は、「充実感」-0.341(p<.001)、「体調の良好さ」-0.286(p<.001)、「安らぎ」-0.238(p<.001)であった。元気感と病い感との相関係数は-0.766(p<.01)であり、HQを制御変数とした元気感と病い感との偏相関係数は-0.280(p<.01)であった。元気感および病い感の全20項目に対して因子分析を行った結果、第1因子は病い感、第2因子は元気感という2因子構造を示し、2因子の因子間相関は-0.732であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請時の研究計画に沿って実施できているため.
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Strategy for Future Research Activity |
申請時の研究計画に沿って,相関関係検証型の調査(研究倫理審査委員会の承認済み)を実施する予定.
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