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2011 Fiscal Year Annual Research Report

祖母-母親二世代の母子健康手帳疫学調査による生活習慣病発症の継世代的影響

Research Project

Project/Area Number 22592481
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

田辺 圭子  名古屋大学, 医学部, 准教授 (40508959)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 室月 淳  東北大学, 医学系研究科, 客員教授 (50239555)
玉腰 浩司  名古屋大学, 医学部, 教授 (30262900)
Keywords発育 / 発達 / 学習障害 / うつ / 胎内環境 / 出生体重 / IQ
Research Abstract

最近,成人病胎児期起源説が世代を超える可能性があることが報告されるようになってきた.今回,胎内環境やその後の生活環境が,次世代の発育や発達にどのように影響しているのか,次のような研究目的を設定し,IUGR児の追跡調査を行なった.目的1.IUGR児の身体発育特性に関する調査,2.IUGRの視床下部下垂体副腎系への影響を介したストレスへの精神・身体反応への影響に関する調査,3.IUGRの脳への影響を介した認知機能・学習機能,衝動性・多動への影響に関する調査.1994年1月から2000年12月までにA病院にて出生したIUGR児(標準値より10パーセンタイル未満)70名,1500g未満のAFD児(周数相当体重児)57名,正期産児(在胎週数37週以上,出生体重2500g以上)49名の子ども達とその母親を対象としアンケート調査を行った.属性や発育を記載する質問紙とCDI日本版(うつ得点)やPRS(LDスクリーニング)を配布した.回答は,IUGR児38名,AFD児35名,正期産児30名の計103名であった(回収率:58.5%).面接の同意が得られた38名(IUGR児14名、AFD16名、正期産8名)を対象とし,心理社会的負荷テスト前後における血圧測定、唾液採取および発達検査を行った.身体計測の評価としてcatch up率とZスコア,IUGR(胎内発育)の脳への影響の評価としてPRSとCDIの得点を,3群で比較した.その結果,学童期の発育はZスコアはControlには及ばないものの標準以内で,catch up率は身長で約半数が体重は7割以上を示した.PRSにおいて,Controlの比較では,全項目得点,LDサスペクトrate,言語性領域得点および非言語性領域得点で有意に低かった.CDIは得点が1.7点高いものの有意差は認めなかった.面接調査では,IQは有意に低かった.また,負荷後の血圧が高い傾向を示した.今後,両親の学歴や年収などとの関連を含め,胎内環境の影響を詳細な分析を進める予定である.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

面接調査データの分析を東北大学で行っていたため、昨年の大震災により一部データ収集が不可能になった(被験者である子どもたちに、一分間スピーキング、計算などの一定の心理負荷を与えその前後の唾液を採取し、唾液内コルチゾール量を測定する予定であったが検体が停電のため使用不可能となった)。それ以外の面接調査での分析(田中ピネー式検査得点とその評価、身体計測、心理負荷前後の血圧)が開始されていること。また、名古屋大学での分析(縦断的な身体計測値、LD診断テスト結果、うつ評価としてのCDI検査結果、質問紙結果)は、データセットが終わり、一部分析が済んでいること。以上より、おおむね順調に進展していると評価する。

Strategy for Future Research Activity

縦断研究であるため、対象者が予想より減少した。それに伴い、面接調査参加者が当初の予定より減少してしまったが、極低出生体重児と正期産児との比較としてまとめていく予定である。また、母子健康手帳を持参するようにお願いをしたが、母親自身の母子健康手帳を持参された方が数名しかおらず、直接母親の出生体重を用いた分析を行うことができなかった。しかし、周産期医療に携わるものにとって、胎生期から新生児期に何らかの悪影響を受けたと推測されるIUGR児が、成人期になっても健康な生活を送れるようにするためには、長期間のfollow upが重要である。わが国においては、早産低出生体重児の生命予後は格段に向上したが、長期予後に関するデータが乏しい実情にあるため、今後もフォローアップを続けデータ蓄積に努める予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2011

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] Association of Women's Birth Weight with Their Blood Pressure during Pregnancy and with Body size pf Their Babies2011

    • Author(s)
      Keiko Tanabe, Koji Tamakoshi, Jun Murtsuki
    • Journal Title

      The Tohoku Journal of Experimental Medicine

      Volume: 224 Pages: 287-292

    • DOI

      10.1620/tjem.224.287

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2013-06-26  

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