2011 Fiscal Year Annual Research Report
小児がんの子どもへの病名・病状説明に対する親の不確かさ
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22592489
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
山下 早苗 鹿児島大学, 医学部, 講師 (40382444)
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Keywords | 不確かさ / 小児がん / 病名病状説明 / 親 / 対処 |
Research Abstract |
22年度の研究では、Mishelの病気の不確かさ理論を基盤に、病名・病状説明を受けていない小児がんの子どもをもつ親が子どもへの病名・病状説明に対して抱く不確かさについて明らかにした。22年度の調査結果を基に、23年度は、小児がんの子どもへの病名・病状説明に対して親が抱く不確かさへの介入プログラムを構築するために、Mishelの病気の不確かさ理論で、不確かさに及ぼす影響要因として示されている医療者やソーシャルサポートが、子どもへの病名病状説明にどのように関わっているかについて検討するために、以下の(1)・(2)に取り組んだ。 【実態調査(1):医師による病名病状説明が子どもに行われる時の看護師役割の現状】 看護師は看護ケアに反映するための情報を得る機会として病名病状説明の場に同席しており、医師もまた看護師に同様の役割を期待している現状が明らかになった。また、看護師の実践度や医師の期待度において、子どもが理解しやすい状況をつくるために看護師が説明前に行う項目や、子どもが説明を受けるその場で看護師が子どもの理解を促そうと働きかける項目が特に低かったことから、医師主導による病名病状説明が子どもに行われていることが多いのではないかと示唆された。 【事例検討(2):病名病状説明を受けた小児がんの子どもへの看護介入】 ソーシャルサポートを強化するためには、Aguileraの危機モデルを用いた看護介入が有効であることが示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
24年度に行う予定である「小児がんの子どもへの病名・病状説明に対して親が抱く不確かさ」への介入プログラム作成に必要な基礎資料(データ)を、22年度・23年度の調査結果より得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度は、「小児がんの子どもへの病名・病状説明に対して親が抱く不確かさ」への介入プログラムの作成と評価方法を検討するために、UCSFで海外研修を行い、小児がん看護のアドバイザーより介入研究の手法を学ぶ。
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