2011 Fiscal Year Annual Research Report
続発性不妊女性の治療と育児の両立におけるストレスの軽減を促す看護介入の開発と評価
Project/Area Number |
22592494
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
坂上 明子 千葉大学, 大学院・看護学研究科, 准教授 (80266626)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大月 恵理子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (90203843)
小澤 治美 千葉大学, 大学院・看護学研究科, 助教 (40334180)
|
Keywords | 続発性不妊 / 不妊治療 / 育児 / ストレス / 看護介入 |
Research Abstract |
【研究1】で収集したデータを、続発性不妊女性の不妊および治療に関連したストレスとして再分析した。その結果、続発性不妊および治療に関連したストレスは、【続発性不妊に対する周囲の無理解による感情の揺れ動き】、【子どものいない不妊とは異なる妊娠へのプレッシャー】、【残された時間への焦り】、【続発性不妊治療ゆえの夫との協同の困難さ】、【予想以上の子連れ受診の困難さ】、【治療が第1子の生活に左右される苛立ち】、【第1子の育児に伴う不妊ストレッサーからの回避困難】、【通院が第1子の生活・成長に及ぼす影響への懸念】、【子どものいない不妊女性への気兼ね】の9つのカテゴリーに集約された。これらの結果から、続発性不妊女性には、単に不妊治療を行っていることに伴うストレスだけではなく、出産経験のある続発性不妊女性だからこそ感じる、1人目の子どもを妊娠するまでの不妊治療とは異なる心理を医療者や周囲が正しく理解していないことや、治療と育児を両立することに伴う特有のストレスを抱えていることが明らかになった。これらの結果を第29回千葉県母性衛生学会学術集会において発表した。さらに投稿準備中である。 また、【研究2】では、わが国の体外受精・顕微授精等の登録施設に勤務している、不妊看護の臨床経験が3年以上の看護職者を対象として、続発性不妊女性の治療と育児の両立に関連したストレスを予防・軽減するために実践している看護援助の内容と課題を明らかにすることを目的として、質問紙調査を開始し、現在、データ収集中である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
【研究2】の質問紙の内容を検討するのに時間を要したため、プレテストの実施時期が遅れ、質問紙調査を開始するのがやや遅くなったが、現在、質問紙を順次発送しているところである。
|
Strategy for Future Research Activity |
【研究2】の質問紙調査のデータ収集が終了次第、量的データの分析を行っていく。また、【研究2】の参加者の中から、承諾の得られたものに対して、面接調査を行い、量的データと質的データの分析から、続発性不妊女性の治療と育児の両立に関連したストレスを予防・軽減するための看護援助の内容と課題を明らかにする。さらに、【研究1】および【研究2】の結果および、文献検討を踏まえて、【研究3】として、続発性不妊女性の治療と育児の両立の関連したストレスを予防・軽減するための看護介入プログラムを開発する。試案を作成し、不妊症認定看護師や不妊看護の研究者をまじえた専門家会議を開き、より臨床応用しやすいプログラムに改良していく予定である。
|