2011 Fiscal Year Annual Research Report
慢性疾患をもつ幼児が身体状況について"わかる"という構造
Project/Area Number |
22592506
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Research Institution | Kobe City College of Nursing |
Principal Investigator |
内 正子 神戸市看護大学, 看護学部, 講師 (20294241)
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Keywords | 慢性疾患 / 幼児 / 参与観察 / 相互作用 / 身体状況 |
Research Abstract |
本研究は、慢性疾患をもつ幼児が自分の身体状況について"わかる"という現象について、その構造を子どもの立場から質的に明らかにすることを目的としている。 今年度は昨年度より引き続き、データ収集と分析を行った。データ収集において、協力依頼時に養育者が子どもの疾患受容が整っていない状況などにより、協力が得られないケースがみられた。新たに腎疾患をもつ子ども2ケース、喘息をもつ子ども1ケースの協力が得られた。データ収集は、入院治療中に6回、外来受診時に7回、計13回の参与観察により行った。 腎疾患をもつ子どもの場合、持続点滴が外される場面やベッド上安静が必要な時、安静解除になった場面などに意味ある行為がみられた。喘息をもつ子どもの場合、吸引や看護師が呼吸状況を観察する場面、外来での医師との診察場面において意味ある行為がみられた。看護師はその行為を読み取り、何か子どもに生じていると理解して、子どもの訴えに応じていた。データ収集において、幼児は児に関わる看護師や母親との相互作用により、意味ある行為が出現していることがみられた。今後は、より相互作用に焦点をあてて観察していくことが示唆された。 年間を通して、本研究を進めていく上で必要な文献や資料の収集を行った。また、第48回日本小児アレルギー学会、日本質的心理学会第8回大会、第31回日本看護科学学会学術集会に参加し、本研究に関連する情報収集と情報交換を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究協力者の数が少ないため、分析に時間を要する。
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Strategy for Future Research Activity |
研究協力施設のフィールドワークが可能なように調整する。 研究協力者数を増やせるように、研究協力依頼のタイミングを図る。
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