2012 Fiscal Year Annual Research Report
身近な人と死別した子どもへのグリーフケアとその評価
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22592512
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Research Institution | Tenshi College |
Principal Investigator |
茎津 智子 天使大学, 看護栄養学部, 教授 (10177975)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 子ども / グリーフケア |
Research Abstract |
平成24年度は、協力病院等で死別する子どもへのグリーフケアに関する介入的研究を検討する予定であったが、死別した子どもや家族への介入という点では、思うように研究へと結びつけることができなかった。その一方で継続して親など大切な人と死別する看護職への子どもの認知発達と死の理解等に関する研修会及び小中学校の教員を対象とした同様の研修会も企画、実施した。死別した子どもたちと関わることへの戸惑いの実態を知る機会となった。看護職は、実際子どもと関わる機会がある方たちには、子どもへの親との死別のプロセスをどう向き合うことを支援するか、または、遺族としての子どもたちとどのように向き合うかが課題になっていた。病院の現場では、子どもへのグリーフケアということでは、看護職全体の意識の底上げが今後も課題である。一方、在宅ホスピスの現場などでは家庭という場であることが、看護職の関わろうとする意識で子どもを含めたグリーフケアが積極的に行われていた。 小中学校の教員対象に行った研修会では、周知規模の割には(300校に周知したが参加者5名)という状況は、小中学校教員にとって子どもの死別、グリーフの問題には関心が十分でないことが伺われた。参加者は養護教諭が多かったが、学校現場では、「いのちの教育」という時間の中でも「死の問題」を取り扱うことにタブー視される現状もあること、また、家族やクラスメートの自殺などの問題は、学校現場では集団への対応、個別的な対応という点で特に難しさがあると感じている実態があった。現在、スクールカウンセラー等の支援も受けるようになってきたが、実際子どもとこれらの問題をどのように向き合ったらよいのかは課題であることが見えてきた。今後の課題は、子どもが多くの時間を過ごす学校現場での子どものグリーフやこれらの問題への教員の意識を明らかにしていくことが重要である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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