2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22592516
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
中島 登美子 自治医科大学, 看護学部, 教授 (60248854)
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Keywords | デベロップメンタルケア / 低出生体重児 / 発達障害 / 家族支援 / NICU |
Research Abstract |
1990年代より新生児集中治療室(NICU)、発育ケアユニット(GCU)では、低出生体重児の健やかな発育を支えるためにデベロップメンタルケアが実施されるようになった。本研究は、低出生体重児に対するデベロップメンタルケアの成果測定を通し、長期的発達を見据えた家族支援プログラムの開発をめざしている。平成22年度は、発達に影響を与える要因の一つである環境音と光をNICUおよびGCUにおいて測定し、発達初期における環境調整について検討した。その結果、照度(lux)は、NICU内遮光カバー付保育器、NICUおよびGCUの順に低かったが、推奨環境範囲内であった。音の強さ(dB)は、GCU, NICUおよびNICU内保育器内音の順に強かったが、いずれの場所も最高音が推奨音65dBを超えることがあった。1日の環境音の変動については、GCUは、夜間は50dB以下、日中は55-70dBが多く、時折70dBを超えていた。NICUは、夜間は45dB以下、日中は45-65dBであったが、時折65dBを超えていた。NICU内保育器内音は、1日を通し40~50dBであったが、日中一時的に65aBを超えていた。 これらから、環境音はNICUよりもGCUにおいて配慮が必要であること、推奨音以上の音の強さは低出生体重児の発達に影響を与える可能性があり、リスクを低くするためにも環境調整が必要であるといえる。
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