2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22592531
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Research Institution | St. Mary's College |
Principal Investigator |
桃井 雅子 聖マリア学院大学, 看護学部, 准教授 (90307124)
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Keywords | 不妊治療 / 多胎妊婦 / 看護ケア開発 |
Research Abstract |
本研究の目的は、先行研究で有効性が示唆された、不妊治療に関わる個別的な不安や疑問に対応できる「相談窓口の設置」および同じ治療経験を持つ多胎妊婦や育児経験者との情報交換・交流ができる「仲間づくりの場を提供すること」について、対象のニーズを明らかにするとともに、そのニーズに沿った看護プログラムの開発と評価を行うことである。平成22~23年度においては前述の既存プログラムを洗練するために、当事者(不妊治療後の多胎妊婦と褥婦)のケア・ニーズの実態を明らかにし、その結果を受けて、より対象のニーズに沿ったプログラムへと改善する。 平成22年度においては、研究施設の開拓と、現場の専門職者による(医師及び不妊専門看護師)プログラム内容に対するフィードバックを得ることと、プログラムの実現可能性について相談を実施した。まず前者について、2か所の医療施設において看護職管理者の了承は得られたものの、医師による最終的な承諾を得ることが未だ滞っており、調査の実施は次年度に持ち越しになる予定である。さらに他1か所の施設に関しては、3月末の院内倫理審査を経て、23年度に入り次第、調査を開始できる予定である。次に後者については、本プログラム対する医師及び看護者より現場の実情やニーズにより即したコメントを得ることができたため、それを参考にプログラムの実施方法について修正を行うことができた。以上のことから、本研究の研究協力の受け入れ関しては、最終的に医師による了解が得ることが難しく、次年度以降は新たな研究施設を開拓する際の重要な示唆を得ることができた。また、プログラムに関しては実践家の意見を参考にすることで、より現場のニーズに即した、かつ研究としても実現可能なものに改善できることが示唆された。
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