2011 Fiscal Year Annual Research Report
アクション・リサーチによる妊産婦の喫煙予防アセスメントツールの開発
Project/Area Number |
22592534
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
小林 淳子 山形大学, 医学部, 教授 (30250806)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森鍵 祐子 山形大学, 医学部, 助教 (20431596)
大竹 まり子 山形大学, 医学部, 助教 (40333984)
鈴木 育子 山形大学, 医学部, 准教授 (20261703)
細谷 たき子 山形大学, 医学部, 教授 (80313740)
叶谷 由佳 山形大学, 医学部, 教授 (80313253)
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Keywords | 妊産婦 / 喫煙予防 / アセスメントツール |
Research Abstract |
我々の先行研究から、妊婦の同居者とくに夫の喫煙の有無が、妊娠中あるいは出産後の育児期以降の再喫煙に有意に関連することが分かっている。また、健康関連行動理論では、禁煙継続には禁煙の自己効力感、禁煙継続意志等の認識が関与すること、認識に対応した介入(支援)が効果的であるとされている。平成23年度は、上記の知見を反映させた、妊産婦の再喫煙予防を目的とするアセスメントシート/問診票原案に対して、Y県市町村、ならびに保健所保健師から表面妥当性の検証を受け、また、実際に現場での使用が可能か、不可能である場合はその理由を尋ねる調査を実施した。 35市町村、4保健所に質問紙を配布して、16市町村、2保健所から回答を得た(回収率46,2%)。結果として、実践現場での使用が「可能だと思う」とした回答数は9(50.0%)、「可能だと思わない」は3(16.7%)、「どちらともいえない」は6(33.3%)であった。「可能だと思わない」、「どちらともいえない」の主な理由は、窓口の対応で説明や記入物も多く時間的に困難、既に使用している様式がある、マンパワー的に厳しくロビーのカウンターでの面接もネック、今以上アンケートを増やすのは困難などであったが、9か所から実施可能という回答を得たことは、次の段階に進むことを可能とする結果であった。アセスメントシート/問診票原案の表面妥当性の検証では、「禁煙継続の認識の確認シート」についてのコメントが最も多く、自己効力感と意欲を尋ねる質問項目の違いが分かり難い、という内容であった。また、全体的に書類枚数が多いという指摘もあった。他にも実践現場の担当者ならではの貴重なコメントがあり、修正版アセスメントシート/問診票作成の示唆を得ることができた。次年度、修正版を実際に用いた評価を実施することへの布石となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成23年度交付申請書には、問診票原案を作成し、了解を得た市町村の母子保健担当者による原案の表面妥当性の検証と、修正版問診票を用いた実施まで計画した。実際は、年度内に表面妥当性の検証まで進み、修正版の使用は24年度持越しとなったが、妊産婦の再喫煙予防を目的とするアセスメントシート/問診票を作成するという目的に対しては、概ね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度が最終年度となる。昨年度の表面妥当性の検証結果を反映させて修正版問診票を作成し、改めて了解を得た市町村で修正版問診票を実際に使用し、アセスメントツールの効果を検証する。対象とする市町村について、当初はY県内すべての市町村に諾否を問い合わせる計画であったが、M保健所がモデル事業として妊産婦の喫煙対策に取り組むことから、M保健所管内の市町村とするか検討する。
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Research Products
(2 results)