2011 Fiscal Year Annual Research Report
うつ病・自殺予防のための健康診断における不眠に対する保健指導システムの開発
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22592543
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
巽 あさみ 浜松医科大学, 医学部, 教授 (90298513)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 章雄 愛知医科大学, 医学部, 教授 (80135342)
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Keywords | 健康診断 / 保健指導 / うつ病 / 不眠 / ストレス |
Research Abstract |
本研究の目的は成人を対象としたうつ病・自殺予防のための健康診断における不眠に対する保健指導システムの開発をすることである。具体的には健康診断受診者に対してうつ病と関連のある睡眠障害を把握するための指標である「2週間以上続く不眠」、K6等の調査票の作成、保健指導の手順、保健指導後のフォローアップを含めた保健指導システムを開発することと、その評価をすることである。 平成23年度の研究目的は健康診断時の睡眠障害を把握するための調査内容をWEB上で実施できるようにすることである。 大規模事業所において、このシステムを使用して睡眠調査し、その結果、必要な者に保健指導をし、その効果について分析した。また、WEB(イントラネット)で使用した評価についても検討したので下記に報告する。 記 1.調査対象:某事業所20歳~64歳の従業員900人 2.調査方法:既報の睡眠調査項目をWEBで提供し調査した。介入群で保健指導が必要と判定されたもの82人に対して睡眠調査班のメンバーにより保健指導を実施した。非介入群について、保健指導を希望する者を調査し、2回目の調査後に面談を実施した。 回答状況:介入群1回目418人、2回目300人 非介入群1回目425人、2回目337人 3.保健指導はフィールド側の国際経済状況事情(タイの洪水による経済への影響)があったため、受診勧奨者のみへの保健指導になり、保健指導の効果評価が不十分な結果となった。今後詳細なデータ解析をする。 4.11月にAPHA(ワシントンD.C)において昨年度の結果について発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
大規模事業所における不眠のWEB調査は十分できたが、フィールド側の国経済状況事情から保健指導の介入が生産活動に悪影響を及ぼすおそれがあるとのことで、不十分な保健指導介入となってしまった。しかし、そのような状況での労働者の不眠状況やストレス実態把握は可能であるので詳細な分析を実施し、今後の研究につなげていきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
WEBで実施することが効率的であることがわかった。今後は睡眠調査項目の検討をして、項目数を絞り込む必要があるため共同研究者とその検討を進める。 睡眠保健指導要領のDVDを作成したので今後は睡眠保健指導の成果についても普及していく。
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Research Products
(3 results)