2010 Fiscal Year Annual Research Report
地域アセスメントに関するキャリア・ラダーの構築―効果的な基礎・継続教育の方略―
Project/Area Number |
22592545
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大倉 美佳 京都大学, 医学研究科, 講師 (30361984)
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Keywords | 地域アセスメント / 実践能力 / 基礎教育 / 継続教育 / キャリア・ラダー |
Research Abstract |
基礎教育および保健師の実践現場の現状に即した活用しやすいキャリア・ラダーの構築に寄与できるように,帰納的検討と実証的検討の双方向の研究方法を組み合わせて,研究を遂行することを目的とし,以下の取り組みを行った。A.基礎教育における教育実践を通して,地域アセスメント能力を測定する以前に,学部生が地域看護に関心および理解を寄せるプロセスを明確にすることがまず必要であることがわかった。そのため,調査方法の検討を行い,教育的介入として用いた省察用紙を分析データとして用いることとした。また,完璧主義度など個人特性についての調査項目が必要であると考えられたため,地域看護に対する関心度や理解度を測定するだけでなく,それらの項目を加えた質問紙調査票を作成した。B.継続教育の場である実践現場として,研究介入方法および時期の検討・協議を行った。保健師所属の部署長およびキーパーソンとなる保健師に研究計画の概要について説明した結果,計3カ所に研究参加の承諾を得た。2カ所の自治体については,保健師自身への面接調査および地域アセスメント能力を活かした活動や地域特性を把握するであろう場面への参加観察によるデータを用いることとする。1カ所は,自治体という組織や職務を離れた保健師の自主的な学習会を立ち上げ,その学習会を通して,フォーカス・グループ・インタビューという形式によるデータを用いることとする。C.研究環境の整備として,上述のAおよびBの研究計画について,研究者が所属する機関の倫理委員会の承認を得た。D.帰納的分析としては,国内外の文献を収集し始めた段階であり,また学会へ参加して最新情報を得るなど,現在進行形の段階である。E.特に上述のBの継続教育にあたる保健師の地域アセスメント能力については.研究者のこれまでの研究データである保健師のキャリア志向,地域医療従事者に求められる実践能力の自己評価,職務満足度,職務関与度のデータ分析結果との関連性の有無,程度についての検討が必要であると考えられる。
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Research Products
(1 results)