2011 Fiscal Year Annual Research Report
地域アセスメントに関するキャリア・ラダーの構築―効果的な基礎・継続教育の方略―
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22592545
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大倉 美佳 京都大学, 医学研究科, 講師 (30361984)
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Keywords | 地域アセスメント / 実践能力 / 基礎教育 / 継続教育 / キャリア・ラダー |
Research Abstract |
基礎教育および保健師の実践現場の現状に即した活用しやすいキャリア・ラダーの構築に寄与できるように,帰納的検討と実証的検討の双方向の研究方法を組み合わせた研究の遂行を目的とし,以下の取り組みを行った。 A.基礎教育:卒業時の学部生に対する地域看護に対する関心度・理解度の変化および個人特性に関する調査 卒業時の学部生に対して,地域看護に対する関心度・理解度の変化および個人特性に関する調査を行った。2011年度卒業予定学生●名に対して調査を行ったところ,回収数●名(●%)であった。来年度以降の調査の実施時期および調査方法は,回収率の低さを鑑みて検討する必要がある。当初計画通りデータ分析は,サンプルサイズの算出結果により,数年間の蓄積データに基づく必要があるため,今年度のデータ入力のみ済ませた段階である。また,教育的介入として用いた省察用紙を分析データとして用いる具体的な手法を検討中である。 B.継続教育:保健師に対する地域アセスメントの認識および実践に関する面接調査 保健師に対する地域アセスメントの認識および実践に関する面接調査を行った。2自治体で働く保健師●名に対して面接調査を行い,逐語録を作成し終え,現在データ分析中である。 C.帰納的分析:国内外の文献検討および学会参加による最新の情報収集 国内外の文献を収集し始めた段階であり,また学会へ参加して最新情報を得るなど,現在進行形の段階である。 D.保健師の地域アセスメント能力とキャリア志向・実践能力の自己評価・職務満足度・職務関与度との関連 特に上述のBの保健師の地域アセスメント能力については,研究者のこれまでの研究データである保健師のキャリア志向,地域医療従事者に求められる実践能力の自己評価,職務満足度,職務関与度のデータ分析結果との関連性の有無,程度についての検討が必要であると考えられる。そのため,まず,これらのデータに基づく論文を作成し,投稿中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
基礎教育における学部生の地域看護に対する関心度・理解度および継続教育の保健師の地域アセスメントの認識・実践の現状把握に関しては,データ収集が順調に進んでおり,ほぼ計画通りといえる。 但し,研究者の稼働量の問題により,帰納的分析は,断面的な文献収集に留まっており,システマティックな分析を行うための検討が必要と考える。
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Strategy for Future Research Activity |
基礎教育および継続教育に関する調査は,ほぼ計画通りといえるが,データ分析を速やかに行っていく必要性があり,研究者の年間活動計画を作成し,順次計画的な進行・管理が重要であると考える。 帰納的分析は,EndNoteなどを購入・導入し,文献の検索・整理・活用を行い,システマティックな文献検討を行っていくことができる環境整備がまず必要であると考える。
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Research Products
(3 results)