2010 Fiscal Year Annual Research Report
保健師基礎教育における施策化の能力を高めるための教育方法の開発に関する研究
Project/Area Number |
22592547
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
丸山 美知子 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (00291120)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大野 絢子 群馬パース大学, 保健科学部, 教授 (00251132)
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Keywords | 保健師基礎教育 / 施策化 / 教育方法 / 地域看護学教員 / 地域看護学実習指導者 / 教育到達レベル / 卒業時レベル |
Research Abstract |
保健師基礎教育における施策化に関する能力を高めるため、授業や実習に着目した「教育内容の精選」「教育方法の開発」「教材開発」を目的に、今年度は看護系大学等で施策化の授業・演習を担当している教授等10人、施策化に関する実習指導実態について実習指導者6人に面接調査を実施した。研究方法は半構成的面接法を行い、意味内容の類似性・相違性により分類整理した。現在、教員4人分と実習指導者5人分の「施策化に関する考え方」を分析した。 結果、教員の施策化に関する考えは、68のデータから、3つのカテゴリーと28のサブカテゴリーで説明された。<施策化のとらえ方>では保健師が施策化にかかわるレベルの曖昧さと混乱など9サブカテゴリーが構成された。<施策化に関するスキル>では、地域の共通ニーズを見出す力など11カテゴリーが構成された。<施策化に関して求める卒業時のレベル>では施策化に向けたシステム作成の必要性の理解など8カテゴリーが形成された。 実習指導者の施策化に関する考えは、58のデータから、3つのカテゴリーと14のサブカテゴリーで説明された。<施策化のとらえ方>では、施策化に対する認識の曖昧さと概念の混乱、保健師本来の業務という確信など7サブカテゴリーが構成された。<実習生の反応>では、施策化の用語の理解不足など4カテゴリーが構成された。<施策化に関して求める卒業時のレベル>では地域の問題の明確化など3カテゴリーが形成された。 教員、実習指導者いずれもが施策化の認識・用語の理解には個人差があり、曖昧さと混乱が見られたが、卒業時レベルについて実習指導者は学生の反応から地域の問題の明確化、施策化め一連のプロセスの理解としている。今後は、分析対象者数を増やすとともに、施策化に関する教育内容、教育方法、教材等についても引き続き分析を継続することとしている。
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