2011 Fiscal Year Annual Research Report
「閉じこもり」高齢者のスクリーニング尺度の作成と訪問介入プログラムの開発
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22592555
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Research Institution | Sapporo City University |
Principal Investigator |
坂倉 恵美子 札幌市立大学, 看護学部, 教授 (10292038)
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Keywords | 高齢者 / 「閉じこもり予防」 / 外出頻度 |
Research Abstract |
本研究はA地域在住高齢者の閉じこもり予防のために健康と生活の実態を明らかにすることを目的とする。平成23年度は予防重視型介護保険制度実施後、都市型在住高齢者の健康と生活の基礎調査から、「閉じこもり」高齢者のスクリーニング手法の作成とそれに基づき、開発する介入プログラムの成果を明らかにすることである。地域における高齢者の社会関係について知見を深めることを目的として、札幌市A地域に居住する高齢者から無作為に300名を抽出し、アンケート調査を実施した。調査内容は(1)基本属性:年齢、性別、世帯構成、経済状態。(2)健康関連事項:疾患、通院、処方薬物、老研式活動能力指標、(3)心理学的事項:主観的幸福感(LIS-K)、精神健康(GHQ-25)、主観的健康感、(4)社会関連事項:ソーシャル・サポート測定尺度(MOSS-E)、(6)地理的環境事項:外出頻度、転倒恐怖感、夏・暑(冬・寒)さが健康および外出頻度に与える影響である。用語の操作的定義:高齢者の"閉じこもり予防"は介護予防の根幹をなす基軸的概念であり、「閉じこもり」とは、日常の外出頻度が週1回程度の状態と定義した。 対象者の選定方法は、住民基本台帳の閲覧請求を申請し、65歳以上高齢者からランダム・サンプリング法にて300名を抽出し、アンケート調査票は、無記名自記式質問紙と返信用封筒を送付した。本研究の調査地が積雪寒冷地であり、冬期間という季節による影響を反映する研究である。従って年度末の2月より3月にアンケート調査票を回収したことにより、データ解析を実施しており、その成果を提示することができない。しかしながら、本調査地の調査票回収率は48%と高率であり、地域住民の関心の高さを示しており成果が期待できる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究地区への調査研究の実施にあたり、M地域の既存資源活用方針にもとづき札幌市市民まちづくり局都市計画部と連絡を取り合った。また24年度には、地域調査を実施後の基礎調査を基に介入研究を計画しているため、NPO団体、民生委員会、老人クラブ会長などと懇談し、背後よりバックアップを受けることが出来つつある。 上記、冬期間限定の研究によるデータ解析は明示できないがただいま進行中の段階であるが、地域住民の関心の高さがデーター回収率に明示され、本研究の取り金に対する満足度は高いと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策としては、訪問型介入プログラムの実施に向けての準備を推進する。当初、訪問型介入としたが、大学生のここの能力とハイリスクを考慮し、訪問型介入を是とせず、集中型介入法を採択することとした。 1)対象者:札幌市内A区在住高齢者の「閉じこもりハイリスク」高齢者の抽出の結果,協力を要請し,承諾が得られた10名程度をリクルートする予定である。 2)介入プログラムの人員配置:大学生ボランティアによるグループ回想法をセットとし,介入プログラムを1ヶ月間3回実施する予定である。3)グループ回想法の成果を測定する予定である。 3)上記プログラムの実施後の成果発表のために先行研究,先行実践研究と学術交流のために学会に参加して,知見を整理したい。
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Research Products
(2 results)