2012 Fiscal Year Annual Research Report
閉じこもり高齢者のスクリーニング尺度の作成と訪問介入プログラムの開発
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22592555
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Research Institution | Sapporo City University |
Principal Investigator |
坂倉 恵美子 札幌市立大学, 看護学部, 教授 (10292038)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 老年看護 |
Research Abstract |
本研究の目的は,予防重視型介護保険制度施行後の都市在住高齢者の基礎調査から「閉じこもり」ハイリスク高齢者のスクリーニング手法の作成と訪問型介入プログラムの開発と効果を検証することである. わが国の高齢化現象は地方以上に都市の高齢化が懸念され,都市部ではネットワークが希薄になり,閉じこもりや孤立,孤独死を発生させている.このような状態にある高齢者は,地域において必要なサポートが得ることができない状況にあるが「閉じこもり」高齢者のハイリスク調査および検証は少ない(池野ら,2008). 本研究では閉じこもり高齢者を対象とした回想法の効果を質的研究法に検証した.調査研究の実施にあたり,協働組織づくりとしてまちづくりセンターおよび地域包括支援センター保健師の協力を得た.対象は札幌市A区在宅高齢者の「閉じこもり」ハイリスク高齢者の抽出の結果,研究参加の承諾が得られた7名であり,実施者は回想法経験がある保健師・看護師であった.介入プログラムの実施方法は1回60分,週1回,4週間の回想法を実施した.回想法の効果は質問紙調査(GHQ28項目版、外出行動自己効力感(実施前後の得点を比較)を実施した.次に実施後に回想法を受けた感想をインタヴューにて質的データを分析した.半構造化面接とは時の経過(過去・現在・未来)を積極的にふり返り,人生のまとめの評価を必ず含む(野村,2003)もので話題提供を行いながら傾聴に努める. 回想法実施後の効果の評価として精神的健康、主観的幸福感、外出に対する自己効力感を測定した結果,GHQ得点・LSIK得点共に終了後に改善を認めた.回想法を受けて実施者との交流により,楽しさや満足感を感じ,前向きな気持ちを引出生きる意欲が高まり,家族や身近な人との交流を深めていた.本回想法が高齢者の精神的活力や意欲を増し,自我の統一過程の区切りをつける機会となりうることが示唆された.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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