2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22592561
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Research Institution | Kobe City College of Nursing |
Principal Investigator |
岩本 里織 神戸市看護大学, 看護学部, 准教授 (20321276)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北原 沙由里 神戸市看護大学, 看護学部, 助教 (00582636)
岡本 玲子 岡山大学, 大学院・保健学研究科, 教授 (60269850)
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Keywords | 公衆衛生看護 / 健康格差 / 生存権 / 保健師 |
Research Abstract |
本研究の目的は、生存権を衛るための保健師活動の内容を抽出し活動指標を作成すること、活動事例集を作成することである。 初年度であるH22年度には、「生存権を衛る保健師活動とは何か」について文献検討に基づき用語の整理を行った。その結果、生存権を衛る活動の事例としては、'森永ヒ素ミルク'における保健師活動や水俣病に対する保健師活動などがあげられるが、現在においては虐待やホームレス等の支援に代表されることが考えられ、これらから活動に関する概念を抽出した。 また、事前調査として、「生存権を衛る保健師活動」と考えられる'森永ヒ素ミルク事件'における保健師活動に関する既存資料を保健師活動過程展開論を履修している学生6名に提示し、学生が読み取った保健師の役割・機能から「生存権を衛る保健師活動」を抽出した。その結果、「生存権を衛る保健師活動」として、<潜在する課題に気づく><原因を究明する><原因の根拠を示す><問題を公にする><解決の糸口をつかむ><公的に解決する><リスクを予測する>が抽出された。この限界として学生が考えた内容であること、森永ヒ素ミルクへの保健師活動であることであり、今後さらに内容を網羅していくことが必要である。 H23年度は、以上の内容をもとに、学術経験者へのインタビューを行うとともに、地域の活動事例について調査していく。
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