2010 Fiscal Year Annual Research Report
精神科看護師における倫理的悩みとそれによるバーンアウトを防止する要因の検討
Project/Area Number |
22592585
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Research Institution | Sonoda Women's University |
Principal Investigator |
大西 香代子 園田学園女子大学, 健康科学部, 教授 (00344599)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北岡 和代 金沢医科大学, 看護学部, 教授 (60326080)
中原 純 大阪大学, 人間科学研究科, 助教 (20547004)
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Keywords | 倫理的悩み / バーンアウト / 倫理的感受性 / コーピング / 質問紙調査 / 国際比較 / 精神科看護師 |
Research Abstract |
本研究は、バーンアウトにつながるとされている倫理的悩みが倫理的な感受性の高さと関連している、即ち、存在する倫理的問題に気づくからこそそれに悩むことを検証し、さらに、倫理的悩みを感じていてもバーンアウトに至らないようにする方策を検討することが目的である。 平成22年度には研究会議を2回開催し、概念枠組みの確認、質問紙の構成、それに調査実施施設に関する検討を行った。質問紙は倫理的悩み尺度精神科版、倫理的感受性尺度、バーンアウト尺度、コーピング尺度と属性に関するもので構成することとし、バックトランスレーション法を用いて、内容の等しい日本語版と英語版の質問紙を作成した。また、研究実施にあたって、三重大学医学部倫理審査委員会の承認を得た。 当初の予定では、まず本年度中にアメリカで調査を実施する予定であったが、協力を約してくれていた病院の都合で実施できなくなったため、先に日本での調査を行うこととし、5府県12の精神科病院(便宜的サンプル)に勤務する全看護職約1000名を対象として、質問紙を配布、調査を実施した。この結果を分析することで、日本の精神科看護師の倫理的悩み、バーンアウト等の実態だけでなく、倫理的感受性との関連やバーンアウトへの影響などを知ることができる(次年度に実施予定)。 アメリカでの調査のための費用は23年に繰り越し、新たな連携先であるフィンランド、トゥルク大学との打ち合わせに使用した。看護を取り巻く状況や価値観が異なる国との比較研究を行うことで、倫理的感受性と倫理的悩みの関係がより明確となり、またバーンアウトとの関連から防止策が検討できるものと考えている。
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Research Products
(1 results)