2011 Fiscal Year Annual Research Report
精神科看護におけるアカウンタビリティ向上のための教育プログラムの作成
Project/Area Number |
22592610
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Research Institution | University of Kochi |
Principal Investigator |
畦地 博子 高知県立大学, 看護学部, 教授 (80264985)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野嶋 佐由美 高知県立大学, 看護学部, 教授 (00172792)
畠山 卓也 高知県立大学, 看護学部, 助教 (00611948)
槇本 香 高知県立大学, 看護学部, 助教 (00611972)
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Keywords | 精神科看護 / アカウンタビリティ / 服薬支援 |
Research Abstract |
本研究は、精神科看護師を対象としアカウンタビリティ向上のための教育プログラムを作成することにある。まずは、医療安全において最重要な服薬支援に関するアカウンタビリティを取り上げる。平成23年度は、服薬支援において看護師が担っている役割を明らかにし、その責任の範囲を明確化することを目的に、看護師10名、看護管理者3名、医師4名、薬剤師1名、心理士1名、精神社会福祉士1名、家族員5名、当事者4名にインタビュー調査を行った。そのうち、看護師10名のインタビューを分析した結果、以下の4つのことが明らかになった。1.精神科看護師が服薬支援で果たしている役割には「服薬確認」「副作用の把握-対処」「適正量の与薬に向けた取り組み」「処方変更への働きかけ」「誤薬防止」「誤薬時の対応」「飲み忘れ時の対処」「適切な頓服薬使用」「服薬管理という責任を患者に返す」「服薬という手段の自己選択」「病識のない患者への対応」「患者が自分で服薬管理できるようにするための支援」「患者自身が服薬による効果を確認できるような支援」「家族の疑問に答え、医療側との橋渡しをする」「患者の理解の確認」などがあることが明らかになった。2.施設によって看護師が担っている役割が若干違っている。3.精神科における服薬支援はチームで展開されており、それぞれがそれぞれの役割を果たしながらつながることによって、はじめて、看護師も役割を果たすことができる。4.看護師の知識や能力によって期待される役割が違ってくる。この結果から、アカウンタビリティ向上のための教育プログラム作成においては、組織の方針、他職種との協働のあり方、看護師自身の知識や能力に柔軟に対応しうるものである必要があることが示唆されたと考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
インタビューを進めていくうちに、施設による役割の違い、看護師の能力による役割の違いなどが明らかになり、インタビュー対象者や施設を拡大し、結果の明確化に努めたため
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Strategy for Future Research Activity |
研究分担者を1名ふやし研究をすすめる。4~8月インタビューの分析と教育プログラム(案)の作成,10月~12月教育プログラム(案)の実施と評価,1月~3月教育プログラム(案)の修正のタイムスケジュールで進める。
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