2010 Fiscal Year Annual Research Report
看護職者のストレスセルフマネジメントに活かす看護場面でのライフスキル尺度の開発
Project/Area Number |
22592614
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Research Institution | Jobu University |
Principal Investigator |
高橋 ゆかり 上武大学, 看護学部, 准教授 (40341812)
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Keywords | 看護職者 / ストレス / セルフマネジメント / ライフスキル / 尺度作成 / Sense of Coherence |
Research Abstract |
1. 目的:看護職者のストレスセルフマネジメント能力の獲得に向け、臨床看護場面で用いるライフスキルとストレス対処能力の関連を明らかにし、尺度作成に向けた基礎資料を得る。2.研究方法:看護師の臨床でのストレスセルフマネジメントに用いるライフスキルについて、5つの概念枠組み<自己認識><問題解決スキル><対人関係スキル><クリティカル思考><感情対処>を用いた。臨床でのストレス場面は「職場の人的環境」「看護師の倫理的役割」「医師との関係」「患者との関係」「業務の量的負担」「業務の質的負担」の6カテゴリ30場面想定し、5つの概念によるライフスキルを用いた対処で構成した150項目を作成した。回答は6件法を用いた。調査は病院勤務看護師を対象とし、ライフスキル項目、属性、ストレス対処能力Sense of Coherence(以下SOC)尺度短縮版からなる調査東を用い、無記名留置法で行った。3.結果:ストレス場面におけるライフスキル得点は、「看護師の倫理的役割」「業務の量的負担」「患者との関係」場面では、<問題解決スキル>が最も高く、「職場の人的環境」「医師との関係」「業務の質的負担」場面では、<自己認識>が最も高かった。SOC得点の高低群でみたライフスキルの得点は、「職場の人的環境」場面では、全てのライフスキルでSOC高群に比べてSOC低群が高値を示し、「看護師の倫理的役割」場面では、全てのライフスキルでSOC高群に比べてSOC低群では低値を示していた。また、SOC高低群でt検定を行った結果、「医師との関係」「業務の質的負担」「患者との関係」場面における<クリティカル思考>のライフスキル得点が、SOC低群に比べてSOC高群が有意に高値であった。次年度は、ストレス対処能力の高い者が用いるライフスキルに着目し、セルフマネジメントに必要なライフスキルを検討していく。
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