2011 Fiscal Year Annual Research Report
看護職者のストレスセルフマネジメントに活かす看護場面でのライフスキル尺度の開発
Project/Area Number |
22592614
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Research Institution | Jobu University |
Principal Investigator |
高橋 ゆかり 上武大学, 看護学部, 准教授 (40341812)
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Keywords | 看護職者 / ストレス / セルフマネジメント / ライフスキル / 尺度作成 / Sense of Coherence / 唾液アミラーゼ活性値 |
Research Abstract |
【目的】看護職者の臨床場面におけるストレスセルフマネジメント能力を測定するための尺度開発を行ない、ストレスセルフマネジメントに必要なライフスキル獲得に向けた教育プログラムを検討する基礎資料を得る。 【研究の進捗状況】1.予備調査:看護師の臨床でのストレス場面におけるストレスセルフマネジメント能力を測定するために、WHOが提唱したライフスキルの概念に基づき、5つの概念枠組みを構築した。臨床でのストレス場面を30場面想定し、5つの概念によるライフスキルを用いた対処で構成した150項目を作成し調査を行った。その結果、150項目の中でストレス対処能力Sense of Coherence(以下SOC)短縮版尺度の下位因子得点と有意な正相関を認めた53項目を因子分析(主因子法、プロマックス回転)し、因子負荷量0.40以上を項目決定基準として、5因子41項目の因子解を抽出した。累積寄与率は54.02%であった。抽出した因子は、第1因子「批判的思考によるスキル」、第2因子「看護職の役割遂行に必要なスキル」、第3因子「問題解決に必要なスキル」、第4因子「医師との関係構築に必要なスキル」、第5因子「自己認識によるスキル」と命名した。Cronbachのα係数は、0.91、0.88、0.88、0.91、0.89であった。これらより、α係数による信頼性は高く、構成概念妥当性のある尺度であった。2.本調査:開発した尺度の基準関連妥当性の検討に向け、批判的思考態度尺度など既存尺度を用いた質問紙査を行った。その結果、各尺度の下位因子による基準関連妥当性が認められた。さらに、開発した尺度を用いて、臨床看護師および看護学生のストレスセルフマネジメント能力を測定するための質問紙調査、および唾液アミラーゼ活性値測定を用いた調査を実施中である。次年度は、これらの調査結果を分析し、臨床看護師のストレスセルフマネジメント能力への影響要因を明らかにしていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画に沿って尺度を作成し、作成した尺度を用いて臨床看護師および看護学生のストレスセルフマネジメント能力の測定調査を実施中である。
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Strategy for Future Research Activity |
臨床看護師および看護学生におけるストレスセルフマネジメント能力測定の調査結果から、ストレスセルマネジメント能力に影響を与える要因を明らかにし、ストレスセルフマネジメントに必要な教育プログラムを考察する。 計画変更などの予定はない。
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Research Products
(8 results)