2011 Fiscal Year Annual Research Report
冷え性高齢者に対する冷えの特徴と症状緩和のケア技術に関する基礎的研究
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22592631
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Research Institution | Ube Frontier University |
Principal Investigator |
棚崎 由紀子 宇部フロンティア大学, 人間健康学部, 准教授 (50461356)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
深井 喜代子 岡山大学, 保健学研究科, 教授 (70104809)
奥田 泰子 広島文化学園大学, 看護学部, 教授 (30330773)
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Keywords | 冷え性 / 高齢者 / オイルマッサージ |
Research Abstract |
本研究は、これまで健康問題として注目されていなかった冷え性高齢者の生理的特徴を明らかにするとともに、身体的・精神的苦痛の緩和につながるケア技術を構築し、高齢者の生活の維持・向上に貢献することを目的としている。 本年度は以下の研究を実施した。 1.昨年度の調査研究の成果発表:在宅高齢者224名(男性96名、女性128名:平均年齢73,0±5.7歳)を対象に行った調査よって明らかとなった高齢者の冷えの自覚と身体症状、及び冷え性の関連要因について学会にて発表した。 「冷え性の診断基準」(寺澤:1987)により冷え性と診断された高齢者は34名(15.2%)であったが、冷え性であると認識している者は70名(31.3%)と多く見られた。冷えの部位は足部や足趾が多く、70%以上の者が冷えの症状を我慢していた。また、冷え性と診断された高齢者は、冷え性でない者と比べ、BMI、活動能力、主観的健康感が低く、生活習慣では偏食のある者、熟睡感の無い者、運動不足の者が有意に多かった(p<0.05)。 2.調査研究の継続:昨年の調査対象者数が当初の予定を下回ったことから、本年度さらに250名へ調査依頼し実施した。成果については次年度発表予定である 3.下肢の冷えの生理的特徴及びケア技術(オイルマッサージ)の有用性を実験により検証:18歳以上の女性18名、65歳以上の女性9名を対象に両側下腿から足趾へオイルマッサージ(20分間)を実施し、皮膚表面温などの生理的変化を検討した。実施前とマッサージ30分後までの10分間毎のデータを比較しWilcoxon符号順位和検定を用いて分析した。両者において、左右の第1、5足趾下肢皮膚表面温は実施前より有意に上昇した(p<0.05)。心拍数の周波数解析の高周波成分(HF)は、マッサージ後実施前より増加傾向が認められた。POMSでは実施後「抑うつ-落ち込み」の項目が上昇した。次年度、18歳以上の女性7名に対する結果の一部を、学会発表する予定であり、下肢に冷えのある高齢者の実験研究を継続し、冷えの生理的特徴とケア技術の有用性を検証し、成果発表を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
女性高齢者の被験者の確保が難しく、9名と少なかったことから冷え性高齢者と健康高齢者の生理的特徴及びケア技術の有用性を検証するには十分とは言えない。今後被験者数のさらなる確保が必要である。
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Strategy for Future Research Activity |
被験者確保のため研究フィールドを拡大し、ふれあいセンターへ協力依頼する。下肢に冷えのある女性高齢者の被験者数を総数20名として、実験研究を継続する。18歳以上の女性と比較し、高齢者の冷えの生理的特徴とケア技術の有用性を検証する。次年度には、成果発表を行う。
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