2012 Fiscal Year Annual Research Report
冷え性高齢者に対する冷えの特徴と症状緩和のケア技術に関する基礎的研究
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22592631
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Research Institution | Ube Frontier University |
Principal Investigator |
棚崎 由紀子 宇部フロンティア大学, 看護学部, 准教授 (50461356)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥田 泰子 広島文化学園大学, 看護学部, 教授 (30330773)
深井 喜代子 岡山大学, 保健学研究科, 教授 (70104809)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 冷え性 / 高齢者 / オイルマッサージ |
Research Abstract |
本研究は、これまで健康問題として注目されなかった高齢者の冷え性に対して、その特徴を明らかにするとともに、冷え症状を緩和するケア技術の開発を目的とした。昨年度に引き続き、女性高齢者の症例数を増やしケア技術の有用性の検証を行い、データの分析とともに論文投稿や学会発表など結果の公表につとめた。 1.冷え性の生理学的特徴 本研究では冷え症の判断に寺澤の診断基準(1987)を用いた。対象とした女性高齢者19名(平均年齢72.7±6.2歳)のうち冷え性高齢者は11名、健康高齢者は8名であった。体脂肪率、BMI、動脈壁の硬化状態、下肢皮膚表面温や足趾血流量、血圧等に健康高齢者との違いは認められなかったが、中核温(鼓膜温)は低く(p<0.05)、下肢皮膚表面温の冷覚の鈍麻が示唆された。 2.ケア技術の有用性の検証 女性高齢者12名を対象にスウィートアーモンドオイル(100%植物性オイル)を用いて下腿から足趾へ20分間のマッサージを実施した。平均年齢は74.6±6.2歳、BMI 23.7±3.4であった。皮膚表面温度、足趾血流量は、実施前と比較し右足のマッサージ直後から終了30分後まで有意に上昇した(p<0.05)。また、自律神経活動ではマッサージ終了30分後において、交感神経活動が有意に低下し、副交感神経活動が有意に増加、心拍数の減少が認められた(p<0.05)。さらに心理的側面では、日本語版POMS(短縮版)にて実施前と比較し、有意に「抑うつ-落ち込み」が減少、「活気」が上昇した(p<0.05)。以上のように、冷え症状を緩和するケア技術として、下肢へのオイルマッサージの有用性が示唆され、心理面への効果も明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)