2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22601002
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Research Institution | Tokyo National University of Fine Arts and Music |
Principal Investigator |
嘉村 哲郎 東京芸術大学, 芸術情報センター, 芸術情報研究員 (90543710)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥本 素子 総合研究大学院大学, 全学事業推進室, 助教 (10571838)
平井 宏典 共栄大学, 国際経営学部, 講師 (80552679)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 学芸員養成過程 / 博物館情報 / 博物館経営 / 博物館教育 |
Research Abstract |
本年度は、これまでの研究会やワークショップ等を通じて抽出した3つの領域のキーワードを用いて新領域の概念マップを作成し、マップ上からこれからの社会に必要な博物館、ならびに学芸員養成課程で取り組むべき要素の考察を行った。 博物館情報では、情報を扱う場合に、資料と資料の関係や、資料に付与する情報について考察する論理学や情報学等に加え、これらをコンピュータおよびネットワークで扱うためのリテラシー等、情報とコンピュータに関連した既存の学問領域・内容を踏襲した上で、博物館特有の情報の扱いについての学習する必要があることがわかった。 博物館教育では、地域振興や学校と連携したインフォーマル学習の確立など多目的な応用が論じられることが多かったが、本研究のキーワード整理の中で、博物館教育は博物館学特有の教育課題を扱っているのではなく、教育研究の中でも特殊性のある教育課題に適応し、発展してきたのではないかと考えられる。今後は既存の教育研究の議論を踏まえた上で、そのニーズや定義と博物館の学習環境の独自性を適合させ、その理論、手法を構築する必要がある。 博物館経営論では、経営の効率化を図るための指定管理者・PFI等の各種制度の適用等のトピックスにみることができる。しかし、その多くは実践への寄与を目的としていることから博物館の経営特殊性を強調したものとなる。結果、既存の経営学研究との彼我の差が明確な領域に焦点が当てられ、経営学の中心的な領域を網羅的に理論基盤の整理をしているとは言い難い状況にある。概念マップを構成する要素の相関に着目し、例えば、指定管理者のような組織的な制度論の場合はミクロ組織論として人的資源管理、マーケティングの場合は戦略論的観点、地域連携は組織間学習論から文化政策等、領域横断的な学問の視点が求められる。このことから、経営学の中心的な領域を網羅的に理論研究に取り組む必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)