2011 Fiscal Year Annual Research Report
欧州エコミュージアムにみる世代継承性と現代的課題への対応
Project/Area Number |
22601003
|
Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
大原 一興 横浜国立大学, 都市イノベーション研究院, 教授 (10194268)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩橋 恵子 志學館大学, 法学部, 教授 (70248649)
藤岡 泰寛 横浜国立大学, 都市イノベーション研究院, 准教授 (80322098)
菅野 裕子 横浜国立大学, 都市イノベーション研究院, 特別研究教員 (40262414)
|
Keywords | コミュージアム / 文化財 / 世代継承性 / 博物館 / 欧州 / コミュニティ / 住民参加 / 保存 |
Research Abstract |
本年度は、基礎研究として文献、資料収集をおこなう他、 A)フランス国内の現地調査(世代継承性と現代的ニーズへの対応に関する実態把握と評価) B)研究者間の討論(経年変化の評価と活動の持続性のための条件をテーマに討論) C)評価指標等、資料の国内への適用 を計画したが、ほぼ予定通りに研究を進めた。 A)フランス国内エコミュージアムの現状と経緯の調査を実施した。いくつかの長期経過したエコミュゼの、これまでの変化(自治体の形態や運営体制などの社会的背景の変化を含む)や現在の実態についての現地調査を行い、その現代的な役割に関してフランスにおける協力研究者(ユグ・ドヴァリーン、アレクサンドル・ドラルジュ、アラン・ジューベール)らとの議論をおこなった。さらに関連する欧州内のエコミュージアムの動向についても資料収集を継続的におこない、現代社会における各事例に対する多面的評価を試みた。 B)国内で開催されたエコミュージアム研究会全国大会(長野県阿智村で実施)や研究例会などの研究会議等に参加し、現地調査を実施することに加え、情報交換と資料収集を行った。 C)国内のエコミュージアム評価指標についての整理をおこなった。 このほか、海外の最新動向について、 D)資料などをもとに研究計画の詳細検討、エコミュージアム国際比較のための課題の洗い出しをおこない、適宜、外部研究協力者や海外からの研究協力者(仏、西、英、スウェーデン、ブラジル)と情報交換をおこなった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
国内外の情報を取得し、今年度の成果として、これまで日本に紹介されてきたフランスにおける主要なエコミュゼ(エコミュージアム)の変遷と動向について現地調査をおこなうことによって、様々な知見を得ることができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
最終年度には、近年ヨーロッパでめざましいエコミュージアムの展開をみせているイタリアにおける実状から、現代的課題を把握することとなるが、キーパーソンの勤務先変更により、計画していたよりもやや情報が少なくなっている。このことの克服も含めて、昨年企画されて実現するエコミュージアム国際学術会議が2012年9月にポルトガルで開催されることとなり、その場での情報交換、収集に努めることとした。これらの総合的な考察のまとめを残された期間に遂行し、研究を完了する予定でいる。
|
Research Products
(2 results)