2010 Fiscal Year Annual Research Report
学術標本3Dデジタル情報の、半自動データ取得システム確立とVR展示への応用・評価
Project/Area Number |
22601005
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
三島 美佐子 九州大学, 総合研究博物館, 准教授 (30346770)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹田 仰 九州大学, 大学院・芸術工学研究院, 教授 (30155014)
岩永 省三 九州大学, 総合研究博物館, 教授 (40150065)
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Keywords | バーチャルリアリティ / 学習プログラム / データ取得システム / 自動化 / 評価基準 |
Research Abstract |
本研究の究極目的は、博物館が所有する開示性の低い(=展示に使いづらい・使えない)学術標本資料を、学術研究のみならず一般向け開示においてより有効に用いる方法を確立するため、博物館における共通技術を確立・検証することである。本研究では、九州大学総合研究博物館が所蔵する動物骨格標本約200体と人体骨格標本約3000体を用い、学術標本資料の3次元(以下3D)デジタル化に伴うデータ取得作業の半自動システムを確立し、それらを用いた学習プログラムの有効性や学習効果の評価基準を明らかにする。 平成22年度は、データ取得システムの確立においては、従来法と改良法におけるデータ取得速度や取得データの質を比較し、最適な取込環境設定を明らかにした。結果として、CPUの性能の向上も手伝い、2007年当時の従来法に比べ、約それに基づき、標本取扱いおよびデータ取得手順の簡易マニュアルを整備した。半自動システムについては、ロボットアームを購入し、どのようなシステムにするかを検討した。一方、標本資料をVR展示コンテンツとしたさいの有効性と限界、学習効果の評価にむけては、それに用いる学習プログラムを検討した。館内で学生有志により行われた小学生向け骨格標本の学習プログラムを元に、問題点を抽出し、具体的な学習プログラム案を練った。なお、今年度は研究開始の初年度ということで、研究体制を整えることも重視し、年度はじめに研究協力者を交えたキックオフミーティングを開催し、骨格標本の学術的活用と一般向け活用における具体的方策と将来性について議論した。同様に、学外の関連する研究者や研究会から情報を収集することにもつとめた。また、一般向けの開示や高校生を対象としたアウトリーチを実施し、本研究を紹介すると同時に一般の方々からの意見や要望、助言等を得ることにつとめた。
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