2012 Fiscal Year Annual Research Report
超高精細立体視映像を用いた博物館展示の臨場感に関する実験的研究
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22601010
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
佐藤 一彦 立教大学, 現代心理学部, 教授 (80440197)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 清重 立教大学, 現代心理学部, 助教 (30434195)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 超高精細立体視映像 / 博物館展示 / 表現技法 / 臨場感 / 実験心理学 / 映像身体学 |
Research Abstract |
本年度の主な目的は、1.4K3D動画像のみえ方を測定し、2.条件の等しい4K2D動画像のみえ方と比較することであった。豊かな臨場感をもつ博物館展示の手法を考察した。 2-LCDハーフミラー式モニタ(計測技術研究所・レッドローバー社)で上映できる11種類の4K3D実写動画像を制作した。4K3Dで単眼に提示する動画像素材を用いて4K3Dと同一コンテンツの4K2D動画像を作成した。動画像の提示時間はコンテンツ間で統制し41秒に設定した。動画像の視聴環境は提示方式間で統制した。技術的制約から明るさを統制できなかった。1つの動画像を一方の提示方式で視聴した実験参加者に、(1)みえ方の報告(2)被写体の形状に関する報告(3)リアリティ、違和感、精細さ、立体感の4種類の尺度による7段階評定を求めた。全11種の動画像を評定し終えた後、他方の提示方式で同様の報告と評定を求めた。全ての動画像の評定値に対して提示方式とコンテンツを要因とする2要因分散分析を行った結果、立体感評定、リアリティ評定、違和感評定で提示方式の主効果が有意であった。4K3Dの方が有意に立体的であると評定された。また、4K2Dのリアリティ評定値が有意に高く、4K3Dの違和感評定値が有意に高かった。言語報告より、4K3Dでは強い立体感が生じたが被写体が回転する過程で形状に歪みが生じた。精細さ評定では、コンテンツの主効果が有意であった。映像が精細かどうかという評価は、映像提示方式よりも被写体の特性と配置に影響を受けたと考えられる。4K3D動画像の博物館提示では、精細な印象を与える構図で被写体を配置し歪みの印象を最小とする撮影手法を採ることが有効であると考えられた。具体的には適正に視差の調整を行い、観察位置を緻密に管理することで違和感を抑制できる可能性が示唆された。4K2D動画像による描写を併用し臨場感を高める技法を考察した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)