2010 Fiscal Year Annual Research Report
高精度ビーム集光による角度発散型中性子反射法の研究
Project/Area Number |
22604008
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
山崎 大 独立行政法人日本原子力研究開発機構, J-PARCセンター, 研究副主幹 (80391259)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸山 龍治 独立行政法人日本原子力研究開発機構, J-PARCセンター, 研究員 (90379008)
曽山 和彦 独立行政法人日本原子力研究開発機構, J-PARCセンター, 研究主幹 (90343912)
山村 和也 大阪大学, 工学研究科, 准教授 (60240074)
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Keywords | ビーム集光 / 中性子反射法 / 多層膜 / スーパーミラー / 非球面形状創成 / 数値制御ローカルウェットエッチング法 |
Research Abstract |
角度発散型中性子反射法を実現するために必要な大型1次元集光ミラー開発のため,そのミラー成膜技術および基板形状創成法を検討し,集光ミラーを試作した.試作したのは以下の2種類で,ともに400mm長さのミラーである. (1)数値制御ローカルウェットエッチング法による基板形状創成+イオンビームスパッタ法によるスーパーミラー成膜によるもの. (2)数値制御加工による1次元楕円形状のアルミ基材へ,イオンビームスパッタ法で成膜した平板薄型スーパーミラーを貼付けて,ミラーの表面形状を出したもの. 特性試験はいずれも単色ビームではなく広帯域波長のビームを用いて行われ,この結果,(1)のミラーで集光サイズ0.15mm,強度ゲイン52,(2)のミラーで集光サイズ0.64mm,強度ゲイン6を達成した. (1)の結果は角度発散型中性子反射法への適用の大きな可能性を示すものである.今回はスーパーミラーでの試作であったが,準単色用多層膜ではさらに高精度の成膜が行える可能性がある.(2)の結果はまだ角度発散型中性子反射法へ適用するには不十分であるが,この手法は更なる集光ミラー大型化の可能性を秘めており,貼付け法の改善による高度化を検討している. また,ナイフエッジ機構およびバックグラウンド除去機構については部品の購入を行い,反射率計SUIRENにおいてビームラインへの据付の検討を進めている.また,微小サイズの集光ビーム観測のため,イメージングプレートを整備した.
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