2011 Fiscal Year Annual Research Report
高精度ビーム集光による角度発散型中性子反射法の開発
Project/Area Number |
22604008
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
山崎 大 独立行政法人日本原子力研究開発機構, J-PARCセンター, 研究副主幹 (80391259)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸山 龍治 独立行政法人日本原子力研究開発機構, J-PARCセンター, 研究員 (90379008)
曽山 和彦 独立行政法人日本原子力研究開発機構, J-PARCセンター, 研究主席 (90343912)
山村 和也 大阪大学, 工学研究科, 准教授 (60240074)
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Keywords | ビーム集光 / 中性子反射法 / 多層膜 / スーパーミラー / 非球面形状創成 / 数値制御ローカルウェットエッチング法 |
Research Abstract |
平成23年度は,震災により実験施設JRR-3(研究炉)とJ-PARC(パルス中性子源)とがともに被災し,それぞれの実験装置・ビームラインの復旧が主な活動となってしまった.また,集光ミラーを成膜するためのスパッタ装置も同様に被災し,23年度を掛けて復旧を行った.したがって23年度は,集光ミラーの製作およびビーム実験が一切実施出来なかった. 本研究では,試料位置でのビーム切り出し及び試料付近からのバックグラウンド削減を目的としたB4C焼結体製ナイフエッジ(位置・角度調整機構付き)をもつ,ナイフエッジ機構付試料ホルダーの設計・製作を行った.ホルダーは試料サイズで30mm角用および3インチφ用の2種を製作した.また,動作試験を行い,順調に動作することを確認した. また,今回の実験施設被災とその後のいきさつで,特性試験を行う予定の研究炉JRR-3の再起動に見通しがついていない.そのため,次年度はJ-PARCでの特性試験に切り替える可能性がある. そのため,JRR-3の中性子反射率計SUIRENおよびJ-PARCの試料垂直型偏極中性子反射率計(BL17)の2つのビームラインに対して,それぞれ適応した集光ミラーの非球面形状設計を行ったが,基板製作は状況が見えてくるまで控えることとした. また,J-PARC施設での集光実験に適応した規格のイメージングプレートおよびカセッテを新たに整備した.さらに,実験ビームラインでバックグラウンド低減に使用するため,カドミウムの中性子吸収材を整備した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
震災のため中性子ビーム実験施設およびスーパーミラー成膜装置が被災し,集光ミラーの製作ならびにJRR-3の中性子反射率計SUIRENでの予備実験,特性測定を行えなかった.
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Strategy for Future Research Activity |
研究炉JRR-3の再稼動の目処が立っていないため,J-PARCで平成23年度末より稼動を開始したパルス中性子反射率計(BL17)での特性測定を検討している.
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Research Products
(1 results)