2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22610002
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
志村 洋子 埼玉大学, 教育学部, 教授 (60134326)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 弘義 東洋大学, 理工学部, 講師 (10058141)
汐見 稔幸 白梅学園大学, 子ども学部, 教授 (70146752)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 保育室 / 音環境 / 室内音響特性 / 環境音暴露量 / 聴力閾値 |
Research Abstract |
乳幼児期の子どもの発達に音環境が関わっていることは、欧米ではその重要性が指摘され、保育の場に音環境基準として示されている。しかし、我が国においては子どもにとってのその重要性について、ようやく研究成果が報告されてきたところである。本研究は、子どもが日々長時間過ごす保育室空間での「音」環境が、子どもと保育者にもたらす影響に視点をあて、保育室音環境に関する適正基準とその評価方法を開発することを目的としている。 最終年度として、これまでに保育室内の音環境計測を実施した結果を基に、室内の音響特性の変容が子どもの遊びや保育士とのコミュニケーションについて、また、保育者の保育活動中に意識する「子ども行動」などに特化して調査を行った。併せて幼児を対象とした聴力閾値測定(OAE)を実施した。その結果、保育者自身の聴力については、今回の研究で作成した吸音加工済保育室は,残響時間が0.8秒内外となり、吸音加工していない保育室(残響時間1.0秒)に比べると、室内での幼児との会話の静穏化傾向、幼児間での諍いなどの経過がスムースであること等の特徴がみられた。 また、保育者に対して実施した聴力検査では聴力損失の実態がみられ、その閾値変化等におよぼす「騒音」の影響が示された。このことから、長時間の保育環境が「騒音環境」であることがもたらすものは、ストレスのみならず聴力減退の可能性もあり、聴力測定が保育の「室内環境」を評価するための指標となることが示唆された。なお、本研究で実施した保育者及び幼児を対象とした聴力検査は、対象とした保育園・幼稚園の看護士・養護教員が実施している通常のオージオメーターによる検査とOAEによる検査結果を基にデータを収集したものである。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)