2010 Fiscal Year Annual Research Report
子どもの居場所を支える地域環境のあり方に関する研究
Project/Area Number |
22610009
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Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
林田 大作 大阪工業大学, 工学部, 准教授 (20379613)
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Keywords | 学校建築計画 / 居住施設計画 / 居場所 / 子ども環境 / サードプレイス / 環境行動論 / 行動場面 / アーバンストック |
Research Abstract |
本研究は、少子化・高齢化・過疎化・地域コミュニティの変容・犯罪不安などの課題を持ちながらも、「住民主体のまちづくり」の機運が高まっている和歌山市中心部および周辺地域において、子どもの居場所に焦点をあて、子どもの健全な育成・地域教育力の向上・地域防犯安全性の向上を一体的に推進するための「子ども環境づくりの指針」を導き出すことを目的とする。 具体的には、以下の諸点を明らかにする。 1. 小学生・中高生・大学生の居場所と行動場面 2. 教育福祉施設問連携・地域住民の環境整備活動・地域固有性・環境資源 3. 子どもの居場所と学校建築計画・居住施設計画・地域環境の関係 4. 住民主体のまちづくりにおける人材育成に関する知見・子ども環境づくりの指針 平成22年度は、以下の調査・分析を行った。 1. 小学生の放課後の遊び場と居場所に関する調査・分析 2. まちなかに構築される大学生の居場所に関する調査・分析 3. 教育福祉施設の施設問連携の実態調査 4. 地域固有性・環境資源の調査・分析 平成22年度に得られた研究成果は、以下の通りである。 1. 小学生の放課後の遊び場の状況が明らかになり、遊び場の描画表現の分析を通して、子どもの居場所を行動場面として記述・分析する手法を構築した。 2. 大学生のまちなかの居場所の状況が明らかになり、サードプレイス、地域固有性、環境資源などの地域環境計画に関する知見を得た。 3. 自治会、教育福祉施設問連携などの住民活動の状況と地域コミュニティの変容が明らかになり、交通問題の解決、ふれあいの機会の確保、アーバンストックの顕在化と利活用などの課題を抽出した。 4. 学校施設計画・居住施設計画・地域環境計画の視点から、各種教育福祉施設の融合、コミュニティセンターのあり方に関して設計提案を行った。 平成23年度は、以上の研究成果に立脚して、引き続き子どもの居場所を支える地域環境に関する研究を推進する。
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Research Products
(4 results)