2012 Fiscal Year Annual Research Report
胎児期からの望ましい生活習慣の形成と健康づくりー体格とアレルギーを中心にー
Project/Area Number |
22610013
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Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
東 あかね 京都府立大学, 生命環境科学研究科(系), 教授 (40173132)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
楠 隆 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), その他 (00303818)
浅野 弘明 京都府立医科大学, 医学部, 准教授 (70128693)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 乳幼児 / 体格 / コホート調査 / 後ろ向き調査 / 食物アレルギー / 除去食療法 / 妊婦 / 低出生体重児 |
Research Abstract |
胎児期から幼児期までの食生活や生活習慣について研究を行い適正体格の獲得とアレルギー疾患との関連について検討することを目的としている。 コホート調査として,平成21年度,妊娠届提出時に妊婦を対象としたアンケートに協力した方へ児の追跡調査への協力を依頼した.426名中374人から同意を得ている.平成23年度までに,4ヶ月児健診,10ヶ月児健診における児の追跡調査が終了し,平成24年度は1歳6ヶ月児健診における除去食療法の実施状況,アレルギー疾患罹患状況についてのアンケート調査が終了した。 後ろ向き調査として,平成23年度までに3市町の協力を得て,3歳6ヶ月児健診において,保護者を対象に除去食療法の実施状況と,出生時からの各健診の身長・体重に関するアンケート調査を実施した。1,132名に配布し,890名から回収した(回収率79%)。平成24年度はその結果を入力,解析をおこなった.その結果, 3歳6ヶ月児健診時点で除去食療法非実施群710名(89%),実施終了群56名(7%),実施中群34名(4%)であった。3群間で出生体重,乳児健診前期・後期,1歳6ヶ月児健診,3歳6ヶ月児健診時の身長,体重,体格を%タイル値で比較したところ,実施中群において1歳6ヶ月児健診時の体重%タイル値(p = 0.046),3歳6ヶ月健診時の身長と体重の%タイル値(p = 0.03, 0.04)が有意に低値であった。また,重回帰分析の結果,牛乳の除去期間が3歳6か月時の身長と体重に影響を与えている可能性が示唆された.除去食と体格の関係を地域保健の場で検討した先行研究はない.除去食を行っている児ではより栄養アセスメントの実施が重要である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
後ろ向き調査の結果が解析され,計画当初に想定された仮説が検証された.コホート調査は1歳6か月児健診における調査まですべて終了しており,計画通りの進行状況である.
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Strategy for Future Research Activity |
25年度は3歳6か月児健診で行った後ろ向き調査の除去食療法と児の体格の関係についての結果を英文誌に投稿予定である.また,コホート調査は最終の調査である3歳6か月児健診を秋から予定している.最終調査となるため,児の食事調査を行い,妊娠期から3歳6か月児までの評価につなげていく.
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