2012 Fiscal Year Annual Research Report
保育器による医学的管理を要する新生児等のマーカーレス運動画像解析システムの構築
Project/Area Number |
22610014
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Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
大塚 彰 県立広島大学, 保健福祉学部, 教授 (50280194)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島谷 康司 県立広島大学, 保健福祉学部, 准教授 (00433384)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 新生児 / 自発運動 / 画像解析システム |
Research Abstract |
本年度までに,評価される対象児に負担をかけず,乳児の自発運動を定量的に評価するシステムを実現するために,①新生児の自然な状態を計測・評価し,②リアルタイムに画像処理を行い,③自発運動の特徴量を表現する評価指標を表示し,④評価される対象児の状態に異常などを表示することがおおよそ可能になった。評価される対象児の特徴量を視覚的に確認することができたため,本年度は臨床場面で実際に低出生体重児等の撮影を行いシステムの精度を向上させることを目的とし,研究協力者であるイタリア共和国Gaslini Hospitalにて3名の動画撮影を行った。 計測にはデジタルビデオカメラ1台をインファントウォーマーに設置し,背臥位となっている新生児の前方から前額面を10~15分間撮影した。撮影画像を背景差分画像とフレーム間差分画像に変換し,2値化した各画像を4領域に分割し,各領域における画素数をカウントすることで,体位分布と運動分布を求め,体位や運動の時間変化をマーカーレスで評価した。運動解析は,画像から抽出した体位分布,運動分布を用いて新生児の運動を評価した。評価指標として運動分布から新生児の活動量,運動量,肢体の協調性を,体位分布から重心の移動量,重心の変動を抽出した。また,肢体の協調性は運動分布を2次のローパス型バタワースフィルタにて平滑化し,部位間の相関係数を求めた値とした。重心の移動量は体位分布から求めた重心の移動距離を表し,変動は重心の時系列データから高速フーリエ変換によりパワースペクトル密度を導出しfx~fy[Hz]における積分値とした。 低出生体重児は健常児とは異なった特徴量を表し,特に上肢と下肢に運動量の差や上下肢の運動量の左右差を示した。これらのことから,本システムによる画像解析によって何らかの異常を早期に発見できる可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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