2010 Fiscal Year Annual Research Report
幼児虐待予防:舌喉頭矯正術による夜泣きおよび母親の育児ストレス改善に関する研究
Project/Area Number |
22610020
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Research Institution | Kanagawa Dental College |
Principal Investigator |
山本 伊佐夫 神奈川歯科大学, 歯学部, 助教 (30277917)
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Keywords | 社会医学 / 舌喉頭矯正術 / 夜泣き / 幼児虐待 |
Research Abstract |
CGLを希望して来院した乳児の母親に対し術前後の7日間、睡眠、蹄泣等生活記録を記入してもらい舌癒着症状についてのアンケート調査を行なった。また乳児と母親に術前後の約7日間加速度センサーが内蔵された腕時計型アクチグラフ(米国AMI社製)を装着してもらい、回収後、睡眠解析ソフトであるAW2および生活パフォーマンス解析ソフトであるAct-FASTを用いて解析した。 児の1日の平均睡眠時間は術後増加し、蹄泣時間は有意に減少した。夜間の最長睡眠時間、最短睡眠時間は術後有意に増加し、総蹄泣時間、最長蹄泣時間および蹄泣回数は減少した。術後1ヵ月後の母親から見た児の症状の変化は、よく泣く75.0%、抱き癖80.0%、眠り浅い100%改善し、91.7%の母親が、術後子育てが楽になったと感じていた。アクチグラフの測定の結果、CGL後は母子ともに睡眠効率、睡眠潜時、中途覚醒時間に改善がみられた。Act-FASTによる解析の結果、CGL後パフォーマンス曲線の上昇がみられ疲労度減少傾向がみられた。 CGL後は、乳児の細切れの睡眠が減少し、睡眠量が増加し、夜間の蹄泣も減少していることが判明した。CGLによって呼吸が改善し睡眠が深くなり、児は精神的に安定し夜泣きが減少したものと考えられた。よってCGLは母親の育児ストレスの軽減し、虐待予防としての可能性が示唆された。今後、症例数を増やし検討していく予定である。
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