2012 Fiscal Year Annual Research Report
陽子線治療におけるモニターユニット値の高精度計算法の開発研究
Project/Area Number |
22611004
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
高田 義久 筑波大学, 数理物質系, 教授 (00134205)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 良介 独立行政法人国立がん研究センター, 粒子線医学開発部, 研究員 (20392227)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 陽子線治療 / 照射技術 / モニターユニット / 線量校正 / 線量計算 / 簡易モンテカルロ法 / 照射野サイズ補正 / 線量計測 |
Research Abstract |
補正係数CFを、毎日の温度・気圧を補正するため定められた条件で測定を行う標準測定での線量校正係数CALFref[Gy/MU]を基準として、患者毎の照射中心線量の違いを補正する線量校正係数CALFpat[Gy/MU]との違いを補正する係数と定義する。つまりCF = CALFpat / CALFref である。CF を求めるために我々はCF1 とCF2 に分けた。CF1 はビームのエネルギー、レンジシフト量、SOBP の幅に関係する補正係数、CF2 はボーラス、患者コリメータ、スノート位置に関係する補正係数である。CF1は組み合わせの数が限られるため、サンプル測定と補間により容易に精度の高いデータを得ることができる。次にCF2 については照射条件毎に異なるために高精度な線量予測が期待されるSMC 法(簡易モンテカルロ法)を用いて計算した。以上の方法を用いて、国立がん研究センター東病院で235 MeVの陽子線を使った治療を行った前立腺がんの患者の32門の照射条件に対して我々の算出法で求めたCFと測定値を比較したところ、開口幅補正なしで計算値が測定値より3.0-5.5%大きく算出した。これに大きさの異なる開口幅を持つ矩形コリメータの実測に基づいて得たデータを使って不整形の開口をもつ実際の患者コリメータに対して開口幅補正を加えると、計算値の誤差は-0.2-1.6%の範囲に収まった。開口幅補正は、開口領域の面積を基に行っても、開口境界への距離の平均で評価しても大差のない結果を与えた。これから前立腺がんに対して、我々の開発したCFの計算法は臨床で求められる精度を満たしていることが実証された。今回の研究で、開発したCFの計算法が測定によらず計算だけで十分良い精度でMU値を算出する見通しを与えたことで、今まで線量校正測定にかかっていた時間や労力を大幅に軽減できる見通しが立ったといえる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)